「必須」か「任意」か【Pマーク取得の基礎知識】

【2026年10月時点の注記】
本記事は2017年4月の公開時点の情報をもとにしています。JIS Q 15001は2023年に改正され、プライバシーマークでは2024年10月1日から「構築・運用指針【JIS Q 15001:2023準拠】」に基づく申請受付が始まっています。個人情報保護法はその後も改正が行われており、2026年7月に公布された改正の内容は「【2026年7月公布】改正個人情報保護法で何が変わるか Pマーク運用に効く5つの論点」で解説しています。
会社がお客様から取得する個人情報の中には、サービス提供のために不可欠な項目もあればそうでない項目もあります。
たとえばあなた自身がユーザーの立場で何かのWebサービスに新規登録しようとした時のことを思い出してください。SNSでもネットショップでも何でもいいです。登録の際に個人情報の入力を求められたと思いますが、その時、入力欄を見ていくと項目ごとに「必須」とか「任意」とか書いてありませんでしたか?
この記事のポイント
- 会社が取得する個人情報には、サービス提供のために不可欠な「必須」の項目と、そうでない「任意」の項目がある
- 「必須」か「任意」かの区別は、事業者だけでなくお客様にも知らせる必要がある(JIS Q 15001だけでなく個人情報保護法にも定められている)
- 明示すべきなのは、「情報を与えることの任意性」と、情報を与えなかった場合に本人に生じる結果の2つ
必須項目と任意項目
必須な項目はそのサービスのために必要なものであって、入力しなければサービスが受けられなかったりします。一方、任意の項目は付加的なサービスを受ける場合にのみ必要なものであったり、事業者側がサービス向上のために役立てるものであったりします。
さて、この「必須」か「任意」かの区別ですが、これは事業者側だけが把握していればよいのでしょうか。それともお客様にも知らせる必要があるのでしょうか。
答えは“お客様にも知らせる必要がある”です。
プライバシーマーク(Pマーク)の基準となるJIS Q 15001には、「本人が個人情報を与えることの任意性及び当該情報を与えなかった場合に本人に生じる結果」を書面やWeb画面で本人に対して明示しなければならないとあります。
実のところこれはJIS Q 15001だけでなく個人情報保護法にも定められていることですので、プライバシーマーク(Pマーク)を取っていない会社であっても必要とされていることです。
本人が個人情報を与えることの任意性
上記のJIS Q 15001の文言は2つのことを述べています。一つ目は「情報を与えることの任意性」をお客様に明示しなさいということです。
たとえば申込書に書いてもらう個人情報が義務的なものか、あるいは任意的なものなのかをはっきり示す必要があります。
当該情報を与えなかった場合に本人に生じる結果
JIS Q 15001で言われているもう一つの点は、提供を求める個人情報をもしもお客様が提供しなかった場合にどんな影響があるのかを明示しなさいということです。
たとえば結婚紹介所に登録する場合、年収の欄の入力は任意とされているかもしれません。しかし入力しなければ、登録はできても年収を考慮した相手を紹介してもらうという部分のサービスが受けられないかもしれません。
このようなケースにおいて事業者側は、入力しなかった場合の不利益をあらかじめ登録者に書面やWeb画面で伝えておく必要があるわけです。
他にも、従業員募集中の会社が入社希望者から履歴書の提出を求める場合、職歴の欄を記入しなければ選考対象となり得ないケースがあるかもしれません。この場合でも記入しなかったときの不利益を明示しておくべきです。
まとめ
情報提供の任意性を本人に知らせなければならないとする規定の背後にあるのは、個人情報に対する権利があくまで本人にあるという原則です。個人情報を提供してサービスの恩恵にあずかるかどうかを決めるのは本人です。個人情報を取得する側は本人の権利を尊重しなければなりません。
この記事のまとめ
- 情報提供の任意性を本人に知らせなければならないとする規定の背後にあるのは、個人情報に対する権利があくまで本人にあるという原則
- 個人情報を提供してサービスの恩恵にあずかるかどうかを決めるのは本人であり、個人情報を取得する側は本人の権利を尊重しなければならない
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株式会社UPFについて(2026年10月1日時点)
株式会社UPFは、プライバシーマーク(Pマーク)・ISMS(ISO/IEC 27001)・AIMS(ISO/IEC 42001)・TISAXなどの認証の取得・運用支援と、セキュリティ監査、AI利用ガイドラインの策定支援を行う情報セキュリティの専門会社です。
- 創業:2005年5月(認証取得支援は2009年から)
- 支援実績:累計5,695社(うちプライバシーマーク4,261社、ISMS 1,199社)
- 継続率:95%(2020〜2026年平均。初めてUPFを利用したお客様が、次回の更新もUPFに依頼した割合)
- 体制:プライバシーマーク審査機関(JIPDEC)の現役審査員が在籍(自らがコンサルティングを担当する企業の審査は行いません)。年間2,000件を超える審査関連の情報が社内に集まります
- 自社でも取得:プライバシーマーク、ISMS(ISO/IEC 27001)、ISO/IEC 27701
- 拠点:東京(本社)・名古屋・福岡。全国の企業に対応
- 数字の定義と根拠:UPFの支援実績・継続率などの数字の定義と根拠
この記事を書いた人
株式会社UPF
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