【業界別】SES・人材派遣・人材紹介会社のPマーク取得・更新|人材ビジネス特有の論点と、支援会社を見直すタイミング

人材ビジネスは、「人の情報」そのものを預かって成り立つ事業です。
履歴書や職務経歴書、スキルシート、マイナンバー、給与の振込口座、健康診断の結果まで、ひとりの方について扱う情報の幅がとても広いのが特徴です。
そのため、SES・人材派遣・人材紹介の会社では、取引先のセキュリティチェックシートや取引条件でプライバシーマーク(Pマーク)やISMSの有無を確認される場面が少なくありません。
JIPDECの公表データでは、Pマークの付与事業者は17,788社(2026年3月31日時点)で、そのうち約4割を「情報サービス・調査業」が占めています。
SESや受託開発の会社にとって、Pマークは取引の場面で身近な認証のひとつです。
本記事では、人材ビジネスならではのPマークの論点を業態別に整理したうえで、すでに他社のコンサル会社を利用している企業や、自社で運用・更新してきた企業が、支援会社を見直すときのポイントをまとめます。
この記事のポイント
- 派遣・職業紹介の許可要件には「個人情報適正管理規程」の作成が含まれます。Pマークは、その個人情報管理を規程づくりだけで終わらせず、教育・点検・見直しまで回す仕組みとして整えるものです。
- SESはスキルシートの提供と常駐先での管理、派遣は派遣先へ渡す情報の範囲、人材紹介は求職者情報の取得と推薦時の提供が、それぞれつまずきやすいポイントです。
- Pマークの更新申請は有効期間満了の8ヶ月前から4ヶ月前まで。更新のタイミングは、支援会社や運用のやり方を見直しやすい時期です。
目次
許可を取るための「規程」と、Pマークの「仕組み」の違い
労働者派遣事業と有料職業紹介事業は、どちらも許可を受けるために「個人情報適正管理規程」を定めていることが要件になっています。
規程には、個人情報を扱う職員の範囲、職員への教育、本人からの開示・訂正への対応、苦情処理の体制などを盛り込む必要があります。
つまり、人材ビジネスの会社は、許可を取った時点で個人情報管理の「骨組み」をすでに持っています。
ただ、規程は作って終わりではありません。
現場で守られているかを定期的に確かめ、改善していく仕組みがあってはじめて、規程は生きたものになります。
Pマークは、JIS Q 15001にもとづく個人情報保護マネジメントシステムを整え、個人情報の特定やリスクの洗い出し、教育、内部監査、見直しを継続して運用していることを、第三者の審査で確認する制度です。
許可要件の規程を土台にしながら、「作った規程が実際に回っているか」を外から示せる点に、人材ビジネスにとってのPマークの価値があります。
業態ごとに、つまずきやすいポイントは違います
同じ人材ビジネスでも、SES・人材派遣・人材紹介では、個人情報が流れる経路が異なります。
そのため、審査で論点になりやすい箇所も業態ごとに違ってきます。

SES(客先常駐・準委任)では、まずスキルシートの扱いが論点になります。
エンジニアの経歴を上位の会社や顧客に提案する行為は、個人データの第三者提供にあたり、個人情報保護法では原則としてあらかじめ本人の同意が必要です。
商流が多段階になるほど、「誰に、どの情報を渡したか」が追いにくくなります。
また、メンバーが常駐先で働くため、自社の教育や点検が届きにくく、常駐先のルールと自社のルールが二重になりやすい点も、SESならではの難しさです。
人材派遣では、派遣先に渡す情報の範囲がポイントです。
厚生労働省の「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」では、派遣先に提供できる派遣労働者の個人情報は、法律で通知が求められる事項のほか、業務遂行能力に関する情報に限られるとされています(本人の同意がある場合などを除く)。
加えて、登録だけで稼働していないスタッフの情報が長く残りやすく、保存期間と廃棄のルールが形骸化しがちです。
雇用主として、マイナンバー(特定個人情報)や、要配慮個人情報にあたる健康診断の結果など、特に慎重な扱いが求められる情報を扱う点にも注意が必要です。
人材紹介では、求職者情報の取得と、求人企業への推薦時の提供が中心になります。
職業安定法にもとづく指針でも、社会的差別の原因となるおそれのある事項や思想・信条などは原則として収集しないとされており、面談記録やメモに不要な情報が残っていないかが問われます。
スカウト媒体やデータベースなど、情報の入手経路が多い会社ほど、利用目的の通知と同意の取り方を整理しておくことが大切です。
他社支援・自社運用のまま、こんな状態になっていませんか
すでにPマークを取得している会社からは、更新を前に次のようなご相談をよくいただきます。
支援会社や運用のやり方を見直すサイン
- 規格の改正(JIS Q 15001:2023)に、既存の文書を継ぎ接ぎで対応してきたため、規程や様式が複雑になっている
- 担当者の退職・異動のたびに運用が止まり、引き継ぎがうまくいかない
- 審査のたびに、同じような指摘を受けている
- テンプレートやシステムの型に合わせたルールで、常駐・登録型といった自社の業態に合わない作業が残っている
- 生成AIで職務経歴書を要約したり、スカウト文面を作ったりしているが、AIの利用ルールが決まっていない
JIS Q 15001は2023年9月に改正され、Pマークの審査基準となる「構築・運用指針」も2023年12月に新しい版が公表、2024年10月から施行されています。
近年の改正で要求事項は大きく増えており、古い文書に上書きを重ねるより、現在の業態に合わせて仕組みをきれいに乗せ替えた方が、審査はスムーズに進み、社内での引き継ぎや共有もしやすくなります。
実際に、自社で更新を続けてきた会社が規格改正をきっかけに支援を依頼されたり、更新のタイミングで支援会社を切り替えられたりするケースも少なくありません。
更新のタイミングは、支援会社を見直しやすい時期です
Pマークの有効期間は2年で、更新の申請は有効期間満了の8ヶ月前から4ヶ月前までに行う必要があります(JIPDEC「プライバシーマーク付与に関する規約」)。
期限内に申請すれば、審査の結論が出るまで、満了日を過ぎても現在のPマークは有効なまま扱われます。
支援会社の切り替えは、この更新申請に向けた準備期間に合わせるのが最も自然です。
満了日の1年ほど前から相談を始めると、現在の規程・様式・記録や前回審査の指摘事項を確認したうえで、無理のないスケジュールで仕組みを整え直せます。
切り替えの際に、取得をやり直す必要はありません。
人材ビジネスのPマークで、UPFがお役に立てること
株式会社UPFは、2008年8月から認証取得支援を本格的に始め、累計5,735社(うちPマーク4,271社)の企業を支援してきました(2026年11月1日現在)。
SES・人材派遣・人材紹介の会社のご支援も多く、受託開発・SES・人材派遣を営む横浜市のお客様からは、毎回の更新に加えて、同業他社(SES業界)での運用事例をお伝えしている点を評価するお声をいただいています。
人材紹介・人材派遣を含む総合採用支援の株式会社Hitotechnology様には、Pマークの取得から運用まで伴走させていただいています(事例紹介動画)。
- 審査の視点を踏まえた支援:プライバシーマーク審査機関(JIPDEC)の現役審査員が在籍し、年間2,000件を超える審査関連の情報が社内に集まります(審査員は、自らがコンサルティングを担当する企業の審査は行いません)。
- 業態に合わせたオーダーメイド:システムの型に当てはめるのではなく、常駐・登録型・紹介といった業態に合わせて、必要な部分は手厚く、不要なものは薄く、運用しやすいルールに整えます。
- 担当者が替わっても止まらない運用:支援に入った後は運用状況を把握したうえで伴走するため、担当者の交代時も、後任の方へしっかり引き継ぎを完了させていただきます。
- AI利用のルールもあわせて:Pマークの規程と整合する形で、AI利用ガイドラインの策定も支援しています。
お客様の面倒な作業は私たちが全力でサポートし、本業と両立しながら、手間を最大限に減らす形で進められるよう心がけています。
初めてUPFをご利用いただいたお客様が次回の更新もUPFにご依頼くださる割合(継続率)は95%(2020〜2026年平均)です。
| 項目 | 新規取得 | 更新(他社・自社運用からの切り替えを含む) |
|---|---|---|
| 料金 | 49万円〜(税別) 税込53.9万円〜 | 現在の運用状況を伺ったうえで、お見積もりします |
| 期間(平均) | 10ヶ月 | 6ヶ月 |
| 主な特長 | 取得できなかった場合は全額返金(お客様のご都合による中止を除く)。取得後から次回更新までのサポートは無料 | 現在の規程・記録を確認したうえで、業態に合った形に整え直します |
※期間は、企業規模や適用範囲、審査機関の混雑状況に応じて差が生じます。料金はコースにより異なります。
よくある質問
Q. SESや人材派遣の会社は、PマークとISMSのどちらを取るべきですか?
取引先から求められている方を優先するのが基本です。
登録者や求職者、派遣スタッフなど個人情報の取り扱いが事業の中心であればPマーク、常駐先のシステムや機密情報の管理を問われる場合はISMSが向いています。
SESでは両方を求められることもあり、UPFではどちらにも対応しています。
Q. 派遣や職業紹介の許可を持っていれば、Pマークは不要ですか?
許可要件の個人情報適正管理規程は、許可を受けるための要件です。
Pマークは、その規程を含む個人情報の管理体制を継続して運用・改善していることを、第三者の審査で示すものです。
法律上の義務ではありませんが、取引先への説明や信頼の裏づけとして活用されています。
Q. 他社のコンサル会社で取得したPマークの更新を、UPFに切り替えられますか?
はい、切り替えていただけます。
取得をやり直す必要はなく、現在の規程・様式・記録を確認したうえで、次回の更新審査に向けて支援します。
更新申請は有効期間満了の8ヶ月前から4ヶ月前までのため、満了日の1年ほど前にご相談いただくと余裕を持って進められます。
Q. これまで自社で更新してきましたが、途中から支援を頼むこともできますか?
はい、ご相談いただけます。
規格改正への対応や担当者の交代をきっかけに、自社運用から支援の依頼に切り替える会社も多くあります。
これまでの運用を活かしながら、現在の業態に合った形に整え直します。
まとめ:人の情報を預かる会社だからこそ、仕組みで信頼を示す
人材ビジネスは、求職者や登録スタッフ、エンジニアの方々の大切な情報を預かり、それを取引先とつなぐ仕事です。
だからこそ、規程を作るだけでなく、それが現場で守られていることを仕組みで示せるかどうかが、取引先からの信頼に直結します。
すでにPマークをお持ちの会社も、他社の支援や自社運用のままで少しでも負担や不安を感じていらっしゃるなら、次の更新は見直しのよい機会です。
「今の運用のままでいいのか」を確認するところからでも、お気軽にご相談ください。
SES・人材派遣・人材紹介のPマーク取得・更新は、UPFにご相談ください
新規取得は49万円〜(税別)。更新のみのご依頼や、他社のコンサル会社・自社運用からの切り替えにも対応しています。全国対応で、東京・名古屋・福岡の拠点から伺います。
▶ プライバシーマーク取得・更新支援の詳細・無料相談はこちら
お電話でのお問い合わせ:03-6661-0846(平日9:00〜18:00)
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参考・確認元(いずれも2026年11月確認):
一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)「プライバシーマーク付与事業者情報(2026年3月31日時点)」
JIPDEC「プライバシーマーク付与に関する規約(JIP-PMK500 版2.3)」
JIPDEC「プライバシーマークにおける個人情報保護マネジメントシステム構築・運用指針【JIS Q 15001:2023準拠 ver1.0】」
厚生労働省・都道府県労働局「労働者派遣事業を適正に実施するために-許可・更新等手続マニュアル-(令和8年1月)」
厚生労働省「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」
三重労働局「有料職業紹介事業 許可要件(概要)」
新潟労働局(職業紹介事業者等の個人情報の取扱いに関する指針の解説)
株式会社UPFについて(2026年11月1日時点)
株式会社UPFは、プライバシーマーク(Pマーク)・ISMS(ISO/IEC 27001)・AIMS(ISO/IEC 42001)・TISAXなどの認証の取得・運用支援と、セキュリティ監査、AI利用ガイドラインの策定支援を行う情報セキュリティの専門会社です。
- 創業:2005年5月(認証取得支援は2008年8月から)
- 支援実績:累計5,735社(うちプライバシーマーク4,271社、ISMS 1,225社)
- 継続率:95%(2020〜2026年平均。初めてUPFを利用したお客様が、次回の更新もUPFに依頼した割合)
- 体制:プライバシーマーク審査機関(JIPDEC)の現役審査員が在籍(自らがコンサルティングを担当する企業の審査は行いません)。年間2,000件を超える審査関連の情報が社内に集まります
- 自社でも取得:プライバシーマーク、ISMS(ISO/IEC 27001)、ISO/IEC 27701(PIMS)、AIMS(ISO/IEC 42001)
- 拠点:東京(本社)・名古屋・福岡。全国の企業に対応
- 数字の定義と根拠:UPFの支援実績・継続率などの数字の定義と根拠
この記事を書いた人
株式会社UPF
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