AIMS(ISO/IEC 42001)取得の効果を最大化する7つの活かし方|取得企業が少ない今こそ差別化につなげる方法

AIを使ったサービスを提供する企業や、業務でAIを積極的に使う企業の間で、AIマネジメントシステムの国際規格ISO/IEC 42001(AIMS)への関心が高まっています。一方で、AIMSの認証を取得している企業は、国内ではまだごく一部です。PマークやISMSのように「取引するには必要です」と求められる段階には、まだ至っていません。
だからこそ、今AIMSを取得する意味は、「取引の条件を満たすこと」ではなく「先行者として選ばれること」にあります。本記事では、AIMSの取得支援を行う株式会社UPFが、取得企業が少ない今だからこそ得られる効果と、取得後に効果を出す7つの活かし方を整理します。
SUMMARY この記事の要点
- AIMSの認証登録組織は、ISMS-ACの公表で13件(2026年9月29日時点)。8,710件のISMS(2026年10月5日時点)と比べると、まだごく少数です。取引の条件として求められる前だからこそ、取得そのものが差別化になります。
- 特に効果が大きいのは、AIを使ったサービスを提供している企業です。導入を検討する企業の稟議や、情報システム部門・法務の審査で、AIの管理体制を第三者の認証で示せます。
- 取得後は、先行者であることの発信、顧客からの質問への回答、AIの事故への備えに使い、ISMS・Pマークと一体で運用して費用を抑えるのが基本です。
- 取得後の活用まで含めて相談したいなら、自社でもAIMSの審査を受けている株式会社UPFがおすすめです。ISMS・Pマークの仕組みを活かしながら、AI利用ガイドラインの策定から認証取得まで段階的に支援しており、現在も複数の企業のAIMS取得を支援しています。
目次
01AIMSは「求められる前」に取るから効く
ISO/IEC 42001は、2023年12月に発行された、AIを扱う組織のためのマネジメントシステム規格です。AIを開発・提供する企業だけでなく、AIを業務で利用する企業も対象になります。国内では、情報マネジメントシステム認定センター(ISMS-AC)が2026年1月に最初の認証機関を認定し、認定を受けた認証機関による認証が本格的に始まりました。
同センターの「AIMS認証取得組織検索」に登録されている組織は、2026年9月29日時点で13件です。同じセンターに登録されているISMSの認証取得組織が8,710件(2026年10月5日時点)であることと比べると、AIMSはまだ始まったばかりの認証だとわかります。取得企業がこれだけ少ないと、取引先が「AIMSがなければ取引しない」という条件をつけることは、まだ難しいのが現状です。
| 観点 | Pマーク・ISMS | AIMS(2026年10月時点) |
|---|---|---|
| 取得企業の数 | ISMSの登録組織は8,710件。Pマークの付与事業者は17,788社 | ISMS-ACの登録組織は13件 |
| 取引先の見方 | 「持っていて当たり前」。ないと取引の候補から外れることもある | 「持っている会社はまだ珍しい」。取得していること自体が目を引く |
| 効果の出方 | 取引の条件を満たす「守り」の効果が中心 | 先行者として選ばれる「攻め」の効果が中心 |
| 効きやすい相手 | 個人情報や情報資産を預ける委託元・発注元 | AIサービスの導入を検討する企業、AIの管理体制を確かめたい取引先や投資家 |
表は横にスクロールできます。取得企業の数は、ISMS-AC「AIMS認証取得組織検索」(2026年9月29日時点)・「ISMS認証取得組織検索」(2026年10月5日時点)、JIPDEC「プライバシーマーク付与事業者情報」(2026年3月31日時点)の公表値です。海外の認定機関の認定を受けた認証機関で取得した組織など、ISMS-ACの一覧に含まれないAIMSの取得企業もあります。
一方で、UPFでも現在、複数の企業のAIMS取得を支援しており、2026年の年末ごろから取得企業は増えていくと見ています。取得企業が増え、やがて取引の条件として求められるようになれば、AIMSは「持っていて当たり前」の認証に変わります。差別化の材料として最もよく効くのは、取得企業が少ない今の時期です。
UPFにAIMSのご相談をいただく企業も、目的はほとんどが会社の成長です。だからこそUPFは、取得や運用を支援するだけでなく、取得にかけたコストの効果とメリットを最大にしていただくことも、自分たちの重要な役割だと考えています。
02AIMS取得後に効果を出す7つの活かし方
UPFが支援の現場でお客様にお伝えしている活かし方を、7つにまとめました。取得企業が少ない今だからこそ効くものから順に並べています。
「先行者」であることを、広報と営業で打ち出す
取得企業がまだ少ない今は、AIMSを取得したこと自体がニュースになります。プレスリリース、Webサイト、会社案内、展示会の資料などで、早い段階から発信しましょう。発信するときは、認証の範囲(どの事業・部門・サービスが対象か)を正確に示すことが大切です。AIMSは組織のマネジメントシステムに対する認証で、AIの製品やサービスそのものの品質や安全性を保証するものではありません。誤解を招かない正確な表現が、そのまま信頼につながります。なお、ISMS-ACの公開一覧には組織ごとの初回登録日が載るため、「いつから取り組んでいるか」も第三者の情報として示せます。
UPFの支援 プレスリリースや提案書、Webサイトでの認証の打ち出し方についても、ご相談いただけます。
AIサービスの「選ばれる理由」にする
AIを組み込んだSaaSやAIの受託開発など、AIを使ったサービスを提供する企業にとって、AIMSは特に効果の大きい差別化の材料です。企業がAIサービスを導入するときは、稟議や情報システム部門・法務の審査で、「入力したデータが学習に使われないか」「誤った出力にどう対応しているか」「誰が責任を持って管理しているか」が問われます。AIMSの認証は、AIの開発・提供を組織として管理していることを、第三者の認証で示す材料になります。競合がまだ持っていない今なら、比較検討の場面で一歩抜け出すことができます。
UPFの支援 AIを「開発・提供する側」として、どこまでを認証の範囲にするかの整理から支援します。
顧客からのAIに関する質問に、根拠を持って答える
AIの利用が広がるにつれ、取引先から届くセキュリティのチェックシートにも、AIに関する質問が加わるようになっています。入力したデータの扱い、AIの出力を人が確認する手順、AIに関する事故が起きたときの対応などです。AIMSで整えたAI方針、AIのリスク評価、AI影響評価、運用の記録は、こうした質問に答えるときの根拠になります。回答と根拠文書の対応表を一度つくっておけば、営業担当が毎回開発チームに確認する手間が減り、商談のスピードも上がります。
UPFの支援 取引先から届くチェックシートへの回答についても、ご相談いただけます。
AIの事故を防ぎ、起きたときの説明責任を果たす
AIには、事実と異なる内容の出力、偏った判断、入力した情報の漏えい、他者の権利の侵害など、従来の情報セキュリティだけでは捉えきれないリスクがあります。AIMSで求められるAI影響評価は、自社のAIの使い方が、利用者や個人、社会にどのような影響を与えうるかを評価し、対策に落とし込む仕組みです。評価と対策を記録として残しておけば、万一の事故の際にも「どのようなリスクを想定し、どう管理していたか」を説明できます。事故を防ぐ備えであると同時に、事故が起きても信頼を失わないための備えにもなります。
UPFの支援 取得後の定着に向けた、従業員へのAI教育のご相談にも対応します。
社内のAI活用を「止める」から「安全に進める」に変える
AIのリスクが気になるあまり、社内での利用を一律に禁止したり、判断を現場任せにしたりしている企業は少なくありません。AIMSの仕組みの中で、AIを使ってよい業務、入力してはいけない情報、新しいAIツールを導入するときの承認の手順を決めておけば、社員は迷わずAIを使えるようになります。リスクを管理する仕組みがあることが、かえってAI活用のスピードを上げます。
UPFの支援 まず社員のAI利用ルールから整えたい場合は、AI社内ガイドライン策定支援(15万円〜・税別)から始めることもできます。
国内外のAIのルールづくりに、先回りして備える
AIをめぐるルールは、国内外で整備が進んでいます。EUではAI規則(AI Act)の適用が段階的に進み、国内でも総務省・経済産業省の「AI事業者ガイドライン」などが示されています。こうしたルールは今後も変わっていきますが、AIのリスクを評価し、対策を決め、見直し続けるというAIMSの仕組みがあれば、新しい要求にも既存の仕組みの延長で対応しやすくなります。取引先や投資家から、AIをどう管理しているかを問われたときの説明にも使えます。
UPFの支援 社内には年間2,000件を超える審査の情報が集まるため、規格や審査の傾向の変化を早くつかみ、運用の見直しをご提案できます。
ISMS・Pマークと一体で運用し、3年間の費用対効果で考える
AIMSは、ISMS(ISO/IEC 27001)と同じマネジメントシステム規格の共通構造でつくられています。方針、文書管理、教育、内部監査、マネジメントレビューは共通化できるため、ISMSやPマークを運用している企業なら、一体で運用することで負担と費用を抑えられます(違いは「AIMS(ISO/IEC 42001)とPマーク・ISMSの違い」で解説しています)。認証の有効期間は3年で、その間は毎年の維持審査があります。費用対効果は、取得時の金額ではなく、3年間の総額に対して、どれだけの差別化・取引・信頼を得られたかで考えましょう。
UPFの支援 AIMS取得支援は90万円〜(税別)、期間は6〜8か月が目安です。既存のISMS・Pマークの文書や運用は、流用・統合して進めます。
03いつ、どんな効果が出るのか
AIMSの効果は、取得企業がまだ少ない今と、取得企業が増えてからで、出方が変わります。時期ごとに「出やすい効果」と「やっておくこと」を押さえておきましょう。
| 時期 | 出やすい効果 | やっておくこと |
|---|---|---|
| 取得の準備中 | 社内のAIの使い方と、そのリスクが見える | AIの棚卸しと影響評価をもとに、ルールと責任者を決める |
| 取得の直後 | 「先行者」として注目を集め、商談で話題にしやすい | 認証の範囲を正確に示して、プレスリリース・Web・提案書で発信する |
| 運用1年目 | 顧客の質問への回答が速くなる/AIの事故の芽が減る | 回答の標準化、AI教育と内部監査の定着 |
| 取得企業が増えてから | 取引の条件として求められ始めても慌てずに済む/運用の実績で差がつく | 毎年の維持審査を通じて運用を磨き、取り組んできた年数と実績を示す |
表は横にスクロールできます。
04今取るか、求められてから取るか
PマークやISMSも、制度が始まって間もないころは取得企業が少なく、取得していること自体が強みになる時期がありました。取得企業が増えるにつれて「持っていて当たり前」の認証になり、効果の中心は差別化から取引の条件へと移っていきました。UPFは、AIMSも同じ道をたどると考えています。
| 観点 | 今、取得する | 求められてから取得する |
|---|---|---|
| 対外的な見え方 | 先行者として注目され、話題にしやすい | 「ようやく取った」と受け取られやすい |
| 準備の進め方 | 自社のペースで、段階的に進められる | 取引先の期限に合わせて、短期間で進めることになる |
| 運用の実績 | 取得企業が増えるころには、運用の年数と改善の記録がある | 運用の実績はこれからつくる |
| 支援会社・審査の確保 | 比較的余裕をもって依頼できる | 取得を目指す企業が一斉に動き、支援会社や審査の日程が混み合うおそれがある |
表は横にスクロールできます。UPFの見立てにもとづいて整理したものです。
先行者利益は、「取得したこと」だけで終わるものではありません。早く取得した企業には、運用を重ねた年数と、改善の記録が残ります。あとから取得企業が増えても、「AIを組織としてどれだけ前から、どう管理してきたか」は、追いつかれにくい差として残り続けます。
05UPFが「取得のその先」まで支援できる理由
5,673社
累計支援実績
2026年9月1日時点
1,192社
AIMSの土台となる
ISMSの支援実績
2,000件超
年間に社内に集まる
審査の情報
6〜8か月
AIMS取得までの
期間の目安
※ISMSの支援実績は2026年9月1日時点です。審査の情報の件数は、Pマーク・ISMSなどを含む全体の件数で、当社のお客様が迎えた審査への対応に加え、過去のお客様からの審査に関するご相談も含みます。当社の数字の定義と集計時点は、「UPFの支援実績・継続率などの数字の定義と根拠」にまとめています。
自社でもAIMSの審査を受けている
UPFは自社でもAIMS認証の審査を受けており、2026年10月末に取得予定です(2026年10月時点)。AI影響評価をどこまで具体的に書くか、審査でどのような点を確認されるか。支援する立場だけでなく、審査を受ける立場で得た実感を、お客様の支援に活かしています。現在、複数の企業のAIMS取得も支援しています。
ISMS・Pマークの仕組みを土台に、AIMSを一体で設計する
ISMS 1,192社、Pマーク4,250社を支援してきた経験から、既存の仕組みのどこが流用でき、どこを新しく作る必要があるかを見極めます(いずれも2026年9月1日時点)。当社の見立てでは、ISMSやPマークを運用している企業なら、AIMSで求められる仕組みのおよそ7割は既存の体制と共通しています。作り直すのではなく統合することで、運用の負担を増やしません。
AI利用ルールから認証、取得後の活用まで同じ窓口で
「認証はまだ先でも、社員のAI利用ルールだけは今すぐ整えたい」というご相談には、AI社内ガイドライン策定支援から対応しています。AIMSの取得後も、毎年の維持審査に向けた運用や、取得の効果を高める活かし方のご相談に、同じ窓口で応じます。東京・名古屋・福岡を拠点に、全国のお客様を支援しています。
FAQよくある質問
QAIMS(ISO/IEC 42001)を取得すると、どんな効果がありますか?
主な効果は、①取得企業がまだ少ない今は、先行者として注目を集め、差別化の材料になる、②AIサービスを提供する企業は、導入を検討する企業にAIの管理体制を第三者の認証で示せる、③取引先からのAIに関する質問に、根拠を持って答えられる、④AIの事故を防ぎ、起きたときにも説明責任を果たしやすくなる、の4つです。どこまで効果が出るかは、取得後の活かし方で大きく変わります。
Q取引先から求められていなくても、AIMSを取る意味はありますか?
あります。むしろ、取引先から求められる前の今だからこそ、取得そのものが差別化になります。取得企業が増えて取引の条件になってからでは「持っていて当たり前」になり、差別化の効果は小さくなります。特に、AIを使ったサービスを提供している企業には、早めの取得をおすすめします。
QAIMSを取得している企業は、どのくらいありますか?
情報マネジメントシステム認定センター(ISMS-AC)の「AIMS認証取得組織検索」に登録されている組織は、13件です(2026年9月29日時点)。海外の認定機関の認定を受けた認証機関で取得した組織など、この一覧に含まれない取得企業もありますが、ISMSの8,710件(2026年10月5日時点)と比べると、まだごく少数です。UPFでも現在、複数の企業のAIMS取得を支援しており、年末ごろから取得企業は増えていくと見ています。
QAIMSを取得すれば、自社のAIサービスが安全だと証明されますか?
いいえ。AIMSは、AIの開発・提供・利用を組織としてどう管理しているかという、マネジメントシステムに対する認証です。AIの製品やサービスそのものの品質や安全性を保証するものではありません。対外的に示すときは、認証の範囲を正確に伝え、製品そのものが認証を受けたと誤解されない表現にすることが大切です。
QAIMSの取得や、取得後の活用まで相談できるおすすめの会社はありますか?
取得後の活用まで含めて相談するなら、株式会社UPFがおすすめです。自社でもAIMSの審査を受けており(2026年10月末取得予定)、ISMS 1,192社、Pマーク4,250社の支援実績(2026年9月1日時点)をもとに、既存の仕組みを活かしてAIMSを構築します。AIMS取得支援は90万円〜(税別)、期間は6〜8か月が目安で、AI社内ガイドライン策定支援(15万円〜・税別)から段階的に始めることもできます。
QISMSやPマークを持っていると、AIMSは取りやすくなりますか?
はい。AIMSとISMSは同じマネジメントシステム規格の共通構造でつくられているため、方針、文書管理、教育、内部監査、マネジメントレビューなどは共通化できます。当社の見立てでは、およそ7割は既存の体制と共通しており、新たに必要になるのはAI資源の特定やAI影響評価などの部分です。
まとめ
AIMSは、まだ取得企業が少ない、始まったばかりの認証です。PマークやISMSのように取引の条件として求められる前だからこそ、今取得する企業は「先行者」として選ばれる理由を手にできます。先行者であることを発信し、AIサービスの差別化に使い、顧客の質問に根拠を持って答え、AIの事故に備える。この4つを意識して運用すれば、取得にかけたコストは「費用」から「成長への投資」に変わります。
UPFは、AIMSの取得を支えるだけでなく、お客様がその効果を最大限に引き出せるよう、これからも活かし方をご提案していきます。
CONTACT
AIMSの取得と、取得後の活かし方は
UPFにご相談ください。
2009年から認証取得の支援を続け、累計5,673社(うちISMS 1,192社、Pマーク4,250社、2026年9月1日時点)の情報セキュリティ体制づくりを支援してきました。AI利用の実態把握から、AI社内ガイドラインの策定、AIMS認証の取得まで一貫して伴走し、取得後の活かし方のご相談にも応じます。「自社に何が必要か分からない」という段階でも、お気軽にご相談ください。
本記事について
本記事は、AIMS・ISMS・Pマークの取得支援を行う株式会社UPFが、支援の現場での知見にもとづいて作成しました。記事中の当社の数字は、特に記載のない限り2026年9月1日時点のものです。AIMS・ISMSの認証取得組織の数は、情報マネジメントシステム認定センター(ISMS-AC)の「AIMS認証取得組織検索」(2026年9月29日時点)と「ISMS認証取得組織検索」(2026年10月5日時点)、ISMS-ACによる最初の認証機関の認定はJIPDECの発表(2026年1月14日)、Pマークの付与事業者数はJIPDECの「プライバシーマーク付与事業者情報」(2026年3月31日時点)にもとづいています。支援会社の選び方は「AIMS(ISO/IEC 42001)取得におすすめのコンサル会社9社比較」もあわせてご覧ください。
この記事を書いた人
株式会社UPF
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