GDPR対策におけるポイント、取るべき対応方法を徹底解説!

【2026年10月時点の注記】
本記事は2023年2月の公開時点の情報をもとにしています。制度・料金・統計などは、公開後に変更されている場合があります。最新の情報は無料相談でご確認ください。
GDPR(General Data Protection Regulation: EU一般データ保護規則)は、個人データの取り扱いについて2018年にEUにて施行された法律です。このGDPRで定義されている個人データには、氏名やメールアドレス、IPアドレスやCookieなどが該当し、もし規定に違反した場合には、巨額の制裁金が科される可能性があります。
世界レベルで個人情報保護にまつわる基準や規則が厳格化する今日において、日本企業もGDPR対策を進めていく必要があります。
今回はGDPR対策におけるポイントや取るべき対応方法について徹底解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事のポイント
- GDPRで定義されている個人データには、氏名やメールアドレス、IPアドレスやCookieなどが該当する
- 支店や子会社がEU域内にある場合や、日本国内からEUに向けて商品・サービスを提供している場合など、日本企業もGDPRの対象となる
- GDPRは個人データの処理を禁止しているわけではなく、適法化根拠なしに個人データを処理することを問題としている
- 対応方法は、データ保護責任者の配置、個人情報の把握・一元管理、セキュリティインシデント対応、プライバシーポリシーの改定・同意の4つ
目次
GDPRの定義する個人データ
GDPRでは、個人データを非常に広く定義しています。対象データに関する解釈や情報が様々出ていますが、GDPRの対象となる個人データは「個人を識別できる情報及び複数の情報を組み合わせることで個人の識別ができる情報」と言われております。実際に定義された個人データの例と、該当の可能性が高い個人データ例は次のとおりです。
実際に定義された個人データ
- 氏名
- 識別番号
- 住所等含む位置データ
- メールアドレス
- ID等のカード番号
- IPアドレス
- Cookie ID
- 携帯電話の広告識別子
- 病院や医師が保持するデータ等、個人を一意に識別する象徴となりうるもの
該当する可能性の高い個人データ
- 取引の履歴
- 写真
- 生活スタイルに関連する興味、関心
- ソーシャルメディアへの投稿
上記内容の個人データをEUを含む欧州経済領域(EEA)域内で取得した場合、日本を含むEEA 域外に持ち出すには注意が必要です。それを踏まえた上で、GDPRでは個人データを幅広く定義しておりますが、どの情報が該当するのかしっかりと把握しておくことが重要と言えます。
GDPRが施行された目的
GDPRは、EU加盟各国が個人データの保護を強化することを目的として2018年に施行されました。GDPRの前は、1995年に採択されたEUデータ保護指令が主流でした。しかしEUデータ保護指令は、EU加盟各国で国内法を制定するための“指針”であるため、制定された国内の規則は国によって内容に差異がありました。そこで、EU加盟国共通の規則を定める必要があるとされ、GDPRが制定されたのです。
※EUデータ保護指令は「指令(Directive)」ですが、GDPRは「規則(Regulation)」となり法規則である点が大きく異なります。
日本企業がGDPRに無関係だとは言えない
GDPRは海外での法令とはいえ、日本の企業も無関係だとはいえません。業務上でEUとの結びつきが強い場合はもちろんのこと、思わぬ形においてもGDPRの対象となるケースが十分に考えられます。
- 支店や子会社がEU域内にあり、事業を行っていく上で個人データを処理する場合
- 日本国内からEUに向けて商品・サービスを提供している場合
など、EU域内に事業展開していることはもちろん、人の移動に伴うデータの移行も対象になり、GDPRが適用されます。たとえば、EU圏内に所在している日本人がデータを携えて日本に戻った場合、データの移送と見なされます。
対策のポイント:顧客の権利を尊重した設計
個人データの主権は、企業ではなく個人が保有しています。したがって、個人データを収集・使用する場合は、個人の権利について尊重する必要があります。
GDPRでは個人データの処理を禁止しているわけではなく、適法化根拠なしに個人データを処理することを問題としています。重要となるGDPRが定めている個人の権利について主に3つご紹介します。
| 個人の権利 | 根拠(GDPR) |
|---|---|
| 個人データへのアクセスを容易なものにする | 13条-15条、20条 |
| 個人データの訂正や削除を求めることを容易なものにする | 16条、17条 |
| 個人データの利用制限を求めることを容易なものにする | 18条 |
① 個人データへのアクセスを容易なものにする
個人データの主体は、情報の管理方法等に関する情報提供を受けることのできる権利、当該情報に対して容易にアクセスすることのできる権利を有します(GDPR13条-15条)。
また、自分の個人データを電子ファイル等の形式で受け取ることのできる権利、それを別の管理者に提供することのできる権利も有します(GDPR20条)。
② 個人データの訂正や削除を求めることを容易なものにする
管理者に対して、個人データの主体は不正確な個人データを訂正することを求める権利を有します(GDPR16条)。
加えて、不必要な個人データや、違法に取り扱われた個人データは、主体が管理者に対して消去を求めることが可能です(GDPR17条)。
③個人データの利用制限を求めることを容易なものにする
正確性に疑義のある個人データ、違法に扱われた個人データ等は、本人が管理者に対して、利用制限を請求する権利を有します(GDPR18条)。
上記内容を意識して、顧客の権利を尊重した形で個人情報を取り扱い、事業展開していきましょう。
GDPRの要求を満たす4つの対応方法
この項目では、EU加盟各国の個人データ保護の規則に対応するために、サービスを展開する日本企業が取るべき対応を4つ紹介します。
①データ保護責任者の配置
データ保護責任者とは、管理者またはデータ処理者に指名が義務付けられる専門職であり、独立した立場で経営陣へ意見するなどの権限があります。社内に配置することで、もしデータ漏えいなど有事が起きてしまった際、責任者を明らかにして説明責任を強化することができます。特殊でもあるので、すぐに人材が見つからない場合は、社外の専用サービスを利用することも可能です。
②所有する個人情報の把握、一元管理
社内で取り扱っている個人データの現状をしっかりと把握、管理することも重要です。把握するべき事項として、主に以下の4点が挙げられます。
- 個人データの保存場所
- 個人データの使用目的
- 個人データの入手経路と入手方法
- 個人データの種類(どのような内容の個人データであるのか)
この他、データファイルにアクセスした日時や人物など、「履歴管理」に関する調査なども行うとよいでしょう。データをどのように管理しているか、していくかについても把握していく必要があります。
③セキュリティインシデント対応
GDPRでは、個人データに関する問題が発生した場合について、監督機関へ72時間以内に報告するよう定めています。72時間を過ぎて報告した場合は、罰則が科せられます(GDPR第33条)。そのため、企業は「トラブルの速やかな発見」のための社内体制を構築しておくとよいでしょう。
④プライバシーポリシーの改定、同意
自社の個人情報管理フローがGDPRに準拠した内容となっているかを確認してみることも重要です。
- 個人データを取得しているシチュエーション
- 取得している個人データの種別
- 取得データの管理状況
などを明らかにし、自社の抱えているリスクを明確化しておくことが大切です。
また、すでにプライバシーポリシーを公表している場合にも、多くのケースでは適法化根拠を明示するなど、GDPRに合わせて改定していく必要があります。
GDPRに違反した場合の罰則
GDPRに違反した場合には規定に則り、少なくとも1,000万ユーロ(約12億円)、義務違反のケースによっては2,000万ユーロ(約23億円)が制裁金の最低額として設けられております。事業規模によってはさらに多くの支払いが発生するでしょう。
実際にフランスでは、アメリカの大手インターネット企業が不備を指摘されました。ターゲティング広告等でのユーザー情報の取り扱いで、情報の不透明性とユーザーの同意取得に関して疑いを持たれたのです。直ちに違反と判断され、結果としてフランスのデータ保護機関は同社に5,000万ユーロという巨額の制裁金を科しました。
GDPRに違反する最大のリスクは、こうした制裁金の大きさだと言えます。
まとめ:顧客の権利を尊重したGDPR対策を実現するには
今回は、GDPR対策におけるポイントや取るべき対応方法について解説し、日本企業へ与える影響と対応のポイントについてもお伝えしました。
この記事のまとめ
- GDPRは欧州連合(EU加盟国)で適用された個人データ保護規則だが、違反した場合には日本企業も罰則の伴う無視できない規則である
- 個人データの主権は個人にあるため、顧客の権利を尊重した形で個人情報を取り扱うことが対策のポイントになる
- GDPRのような個人データの保護規制を強める風潮は、世界に広まっている
GDPRは、欧州連合(EU加盟国)で適用された個人データ保護規則であるものの、違反した場合には、日本企業も罰則の伴う無視できない規則である事は、お分かりいただけたでしょうか。また、GDPRのような個人データの保護規制を強める風潮は世界に広まっています。
- 自社状況がGDPRの要件を満たしているか確認したい
- 取引先からGDPRへの対策を求められている
- 将来的にEUへの事業展開を考えており、準備したい
- GDPRの対策を行い、対外的にアピールしたい
株式会社UPF(UPF)は、業界に関係なく、お客様の GDPR コンプライアンス対策を構築するサポートをご用意しております。
GDPRへの対応を検討している、またお悩みを抱える企業様・ご担当者様は、Pマーク取得の実績No.1のコンサル会社 UPFにどうぞお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせはこちらから。
株式会社UPFについて詳しくはこちらから。
✅ 株式会社UPFの実績・特徴
- 多くの企業様への支援実績
- 業界トップクラスのPマーク・ISMS取得コンサル会社
- 費用:税抜き49万円〜
- プライバシーマーク(Pマーク)審査機関(JIPDEC)の現役審査員が在籍
- 全国対応・完全リモート対応でどこからでも相談可能
- Pマーク・ISMS・AIMS(ISO/IEC 42001)・TISAXのワンストップ支援
【2026年10月1日現在の注記】
株式会社UPFの支援実績は、累計5,673社です(うちPマーク4,250社、ISMS 1,192社、TISAX 110社)。数字の定義と集計時点は「UPFの支援実績・継続率などの数字の定義と根拠」をご覧ください。
Pマーク新規取得の支援費用は49万円〜(税抜)で、取得時・更新時ともに全額返金保証が付いています。
📞 まずは無料相談を。お問い合わせはこちら
よくある質問(FAQ)
Q. Pマーク取得にはどのくらいの期間・費用がかかりますか?
A. 一般的に6〜12ヶ月、費用相場120万円〜(審査料金:2026年10月以降の新規申請で小規模約34万円・中規模約69万円〈税込〉+コンサルティング費用)です。株式会社UPFは税抜き49万円〜・業界トップクラスの実績で最短サポートを提供します。
Q. コンサル会社なしで自社だけで取得できますか?
A. 可能ですが多大な工数が必要です。コンサル利用で大幅に工数削減でき、審査通過率も向上します。
Q. Pマーク・ISMSはどんな企業が取得すべきですか?
A. 個人情報を扱う企業全般が対象です。特にIPOを目指す企業、大企業との取引企業、EC・医療・教育機関に強く推奨されます。株式会社UPFの無料相談でご相談ください。
この記事を書いた人
株式会社UPF
同じテーマの記事はこちら
AIMS(ISO/IEC 42001)取得の効果を最大化する7つの活かし方|取得企業が少ない今こそ差別化につなげる方法
AIMS(ISO/IEC 42001)の国内の認証登録組織は、ISMS-ACの公表でまだ13件(2026年9月29日時点)。取引条件として求められる前の今こそ、先行者として選ばれる好機です。AIサービスの差別化、顧客の質問への回答、AIの事故防止、ルール変化への備えまで、UPFが7つの活かし方を解説します。 […]
ISMS(ISO27001)取得費用の総額はいくら?【2026年版】審査費用・コンサル費用・3年間の維持費用まで
ISMS(ISO27001)の取得費用を、認証機関に支払う審査費用の決まり方、コンサル費用、社内の工数、見落としがちな実費まで含めた「総額」で解説。毎年のサーベイランス審査と3年ごとの再認証審査を含めた、3年間の費用の考え方もまとめました。 […]
Pマーク取得費用の総額はいくら?【2026年10月改定後】審査費用・コンサル費用・見落としがちな費用まで
Pマークの取得費用を、2026年10月改定後の審査費用(小規模336,600円〜)、コンサル費用、社内の工数、見落としがちな実費まで含めた「総額」で解説。事業者規模の判定方法や、取得から最初の更新までの費用もまとめました。 […]
【2026年10月】東京でAI社内ガイドライン策定を頼めるおすすめ会社10社比較|料金・成果物・所在地一覧
東京都内でAI(生成AI)社内利用ガイドラインの策定を依頼できる10社を、料金・成果物・所在地・得意分野で比較。料金を公開しているUPF(15万円〜・税別)と大塚商会の違い、費用相場、失敗しない選び方まで解説します。 […]
【2027年1月適用】TISAXの新基準「VDA ISA2027」とは?変更点5つと、自動車サプライヤーが年内に決めるべきこと
TISAXの評価基準の新版「VDA ISA2027」が2026年7月1日に公表され、2027年1月1日以降に発注される評価から適用されます。主な変更点5つと、新規取得・更新予定の企業が年内に決めるべきことを解説します。 […]