テレワーク時に大切なセキュリティ対策!仮想デスクトップで仕事しよう!
目次
|テレワークのセキュリティ対策とは
テレワークのセキュリティとは、非常に重要なものです。オフィスで働いている場合には、大抵の人にとってそれほど考える必要がないセキュリティ対策。指定されたソフトウェアだけを使い、不要なサイトにアクセスせず、しっかりパスワード管理をしていけば、会社の情報が外に漏れる可能性は限りなく低くなります。
一方で、テレワークのときはどうでしょうか。テレワークは、通信面を自分で確保しなければなりません。スタッフひとりひとりが、自分で会社のプライベートネットワークにつながり、セキュリティを担保して、さらに、カフェやコワーキングスペースなどで不用意に情報が漏れていないことを重視しなければならないのです。
最初のうちは緊張感があっても、そのうち、気の緩みがどこかででてしまわないとも限らないのです。よって、会社側でセキュリティをある程度確保しておくことになります。そのセキュリティのひとつのヒントとして、『仮想デスクトップ』があります。仮想デスクトップでどうやってセキュリティを保持するのか、確認していきましょう。
|仮想デスクトップとは
『仮想デスクトップ』は、サーバーとユーザーの関係を新しくするものです。それぞれの利用者のパソコンの内部つまり画面の中を、クライアントPCよりもサーバー内部に再現します。キーボードやマウスといった入力の情報が、サーバーに送信されて、サーバー側で仮想デスクトップが映し出され、それが出力情報としてパソコンに戻ってきます。
ただそれだけの話しですが、仮想デスクトップは実は、ChromePCなどのハードディスクを持たないPCでのアクセスに適しています。
なぜこれがセキュリティ的に安全かというと、ローカルに保存ができなくなるからです。すべてファイルはサーバー上に存在し、オンプレミスやクラウド型を経由して、クライアントPCの打ち込んだ情報がサーバーに転送されて再現されます。よって、ローカルにデータが一切存在しないので、万が一、そのクライアントPCを紛失盗難しても問題ありません。
なぜかというと、事故が起こったPCのアクセスを切ればいいだけだからです。仮想デスクトップは、こうした非常に便利な側面があります。というよりも、ほとんどそのセキュリティでの利便性のために、実施されます。
仮想デスクトップなら、みんなは自分のパソコンで仕事をしているのと同じ感覚で作業ができます。そして、実際のデータはサーバーにありますから、ちょっとした移動時などは切断されて、セキュリティ的にも万全です。
|その他のセキュリティ
その他のセキュリティとしてさまざまなものがありますが、一番はパソコンを置きっぱなしにして離席しないということ。とくにこれを日本人ワーカーはやってしまいがちです。なぜなら、安全だという思い込みがあるからです。カフェやコワーキングスペースで、「まさか、盗まれないだろう。」「盗まれそうになったら誰かが注意してくれるだろう」という気の緩みがあるのです。
よって、一番はコワーキングスペースですら、離席時にパソコンを持ってトイレにいくことです。ちゃんとロッカーにすべて片付けてから、席を立ってください。ソーシャルセキュリティとしては、それが一番です。
さらに、そもそも人の集まるところで仕事をしない、エレベーターなどで会社の人と一緒になったときに、ビジネスの話をしないなどの徹底したルール作り、意識づくりが大切です。
テレワークをきっかけに、セキュリティ規範を高めていくことが何より大切ではないでしょうか。
|テレワーク、リモートワークのメリット
では、テレワーク、リモートワークのメリットをみていきましょう。
まず、メリットとして、仕事の生産性が一気に上がります。これまで話しかけてくる同僚や、オフィスで聞こえてくる微妙な噂話などの雑談、かかってくる電話といった、業務そのものを阻害する要因がなくなるので、とても生産性があがります。
また、会社の側も、仕上がってくる成果物だけで判断ができるので、合理的です。そうすると、多くの人たちが「いままで、無駄に集まって会議していたり、お客さんまわりをしていたりしたのは、何だったんだろう?」と思うはずです。
そこが一番の転換点で、静かな空間で集中して働けるのであれば、それは一番の生産性向上の起点となります。
|テレワーク、リモートワークのデメリット
しかし、テレワーク、リモートワークにはデメリットもあります。それが、とにかく姿が見えないということです。つまり、サボっていてもわからない、姿が見えないから今何をしているのか、よほど優秀な管理者じゃないと、マネジメントに苦労するということです。
とはいったものの、そこは信じることが大切です。そして信じるだけがマネジメントではありませんから、成果物で判断するという、本当の意味で「成果主義」にスイッチする必要があるのです。
これまでの、時間や職責といった、計測はできるけれども、家庭環境に依存する(既婚者で専業主婦の妻を持つ高齢男性が、仕事にコミットできて有利)という仕事環境から、誰でも公平に、やった仕事をベースとして評価されるという仕事環境への変化が大事です。そのためには、会社の評価制度も変わらなければならないですし、テレワークをきっかけとして、変わるべきことは非常に多いのです。
|アフターコロナの世界
アフターコロナの世界の理想形は、とにかく生産性、合理主義、そして成果主義に傾くと考えられます。否が応でも、これまで進まなかった日本企業の働き方のあり方が大きく変わってくるのです。コロナウイルスという未知の感染症に対して、手洗いうがいなどの予防をするように、セキュリティも、ハッキングやソーシャルハッキングといった被害にたいして予防しなければなりません。
アフターコロナというよりも、WITHコロナなのかもしれません。ほどほどに警戒しつつ、しかし経済活動を滞らせないことが何より重要です。
生産性改革。これがコロナがもたらすプラスの面です。しかし、それを忘れてまた前の非合理な世界に戻ってしまったら、コロナの損害はただ経済が停滞しただけで終わってしまいます。よって、これをきっかけにテレワークを進め、同時にビジネスをオンライン化し、またそのセキュリティや個人情報保護につとめるべきでしょう。
|最後に
テレワーク時には、個人情報を守らなければなりません。働く人そのものの個人情報も大切ですし、お客様の個人情報を勝手に外出先で扱うことは絶対に避けなければならないことです。外出先に、USBなどで個人情報を持ち出すのは厳禁です。いくらリモートデスクトップにしているといっても、別のパソコンで(仮想デスクトップマシンにはUSBはないですが)、USBにて持ち出されたら大変なことです。
セキュリティを意識するのに、仮想デスクトップは非常におすすめです。ハードディスクからの漏洩がないというだけでも、セキュリティの度合いは随分高まります。
ただし、仮想デスクトップで、セキュリティを万全にした気になって、気持ちが緩んでは意味がありません。つねに、外部では悪意を持った人がたくさんいるということ。そしてIDやパスワード、個人情報と言ったデータは、高値で取引されるため狙われやすいということを、しっかりと意識して、テレワーク、リモートワークに臨む必要があります。
今回は、テレワーク時に必要なセキュリティとして、仮想デスクトップをみてきました。この世界は奥が深く、極めようと思ったら無限に知識が必要ですが、それでもさわりだけでも知っておくのは悪いことではありません。
また、個人情報の保護には、Pマークの取得がおすすめです。しっかりとしたセキュリティの会社であることを社外にアピールできる第三者認証です。よって、Pマークを積極的に取得していくのは、テレワーク時代とも合致しています。
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この記事を書いた人
株式会社UPF
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