Pマークで開示請求ができる「代理人」とは?
プライバシーマーク(Pマーク)取得会社を含むすべての個人情報取扱事業者は、自分たちが取得した個人情報について内容を開示してほしいとか削除してほしいなどの要求に応じる必要があります。
プライバシーマーク(Pマーク)の規格に出てくる「開示などの求め」とはこのような要求のことをいうのですが、この要求ができるのはいったいだれでしょうか。
開示などの求め
個人情報保護法では“本人”か“代理人”と決められています。そしてプライバシーマーク(Pマーク)でも同じことが規定されており、プライバシーマーク(Pマーク)取得会社はその両方からの開示請求に応じる手続きを定めておくことが必要とされています。
“本人”がだれを指すのかは明白です。本人とはその個人情報の内容によって特定される個人のことです。本人は個人情報に対する当然の権利を有していますから、プライバシーマーク(Pマーク)取得会社が本人からの開示などの求めに応じるべきなのは当然です。
では“代理人”とはだれでしょうか。代理人とは本人に代わって開示などを求める権利を有する人ですが、具体的には以下の2種類の人たちに分類されます。
任意代理人
「任意代理人」とは本人が自分の意思で指定した代理人のことです。通常は本人が委任状を書き、その委任状によって委任者と委任する内容が示され、それによって委任者に任意代理人となる権限が与えられます。
任意代理人からの求めとしてどのような事例が考えられるでしょうか。本人に代わって委任を受けた弁護士が個人情報の開示を要求してくる場合があります。
たとえば本人が交通事故で負傷し、その損害賠償請求を弁護士に依頼した→損害賠償請求のために本人の傷の状況や通院・診断に関する情報が必要となる→そのために弁護士が依頼主である本人に代わって病院に当の本人の個人情報の提供を求める・・・といったケースです。
プライバシーマーク(Pマーク)取得会社(上記のケースでは病院ですが)は任意代理人から開示などの求めがあった場合でも、その人が正当な代理人であることを確認したうえで本人からの請求の場合と同じように求めに応じなければなりません。
法定代理人
代理にはもう一種類、法定代理というものがあります。「法定代理人」とは本人の意思によらず法律によって定められている代理人のことです。
未成年者の場合は親が代理人として本人に関する手続きを行うことができますが、このような場合に親(正確には親権者)は法定代理人として行動していることになるのです。
他にも成年被後見人に代わって成年後見人が個人情報の開示請求を行うような場合が法定代理人による求めの例に該当します。
まとめ
なかには確実を期するためということで本人からの個人情報の開示の求めにしか応じないという規定を定めたい会社もあるかもしれませんが、これは本人の権利を阻害する行為であって、プライバシーマーク(Pマーク)にも適合しません。
プライバシーマーク(Pマーク)を取得・更新する会社は必ず“本人”と“代理人”からの開示などの求めに応じる手順を定めなければならないのです。
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株式会社UPF
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