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情報セキュリティガバナンスとは|基礎知識と実装について


情報資源は企業活動を行う上で欠かせないものです。しかし、情報セキュリティ対策をしていなければ、情報漏えいにつながりかねません。
情報セキュリティガバナンスを社内で確立することで、情報漏えいのリスクを軽減させることができます。この記事を通して情報セキュリティガバナンスについて理解を深めていきましょう!

情報セキュリティガバナンスとは

情報セキュリティガバナンスは、以下のように定義されています。
「社会的責任にも配慮したコーポレートガバナンスと、それを支えるメカニズムである内部統制の仕組みを、情報セキュリティの観点から企業内に構築・運用すること」
情報セキュリティガバナンスの他にも、企業におけるガバナンスにはどんなものがあるのか、みていきましょう。

1.コーポレートガバナンス

コーポレートガバナンスとは、企業の経営をする上での道徳的な基準や規則、そしてそれらを実行するための構造・手順などを指します。これによって、株主や従業員、顧客や社会全体など、企業が関わるすべてのステークホルダーの最大の利益を確保することが期待されます。

2. 情報セキュリティガバナンス

情報セキュリティガバナンスとは、企業や組織が情報セキュリティに関する管理・運用を行うためのガバナンスフレームワークを指します。これは、情報セキュリティのリスク管理、法的・道徳的な要件の遵守、そして組織全体での関与・透明性を確保することを目的としています。
情報セキュリティガバナンスには、適切な法的枠組みの整備、リスク評価・管理、セキュリティポリシーの制定・運用、そして組織全体での教育・意識向上が含まれます。

3. ITガバナンス

ITガバナンスは、企業や組織がITリソースを適切に管理し、活用し、リスクを軽減するためのガバナンスフレームワークを指します。 ITガバナンスは、IT戦略の立て方、 ITリソースの運用、監査、組織全体のITリスク管理などを網羅します。
ITガバナンスは、ビジネスとITの一体性を確保し、ITリソースを効果的に活用し、 ITリスクを最小限に抑えることで、企業の目的を達成するために必要なのです。

4. ITセキュリティガバナンス

ITセキュリティガバナンスは、ITシステムやネットワークなどの情報資産を保護するためのガバナンスフレームワークを指します。
ITセキュリティガバナンスには、セキュリティポリシーの制定、セキュリティの要件定義、セキュリティ管理体制、セキュリティ監査などが含まれます。
ITセキュリティガバナンスは、情報資産を保護するための法的・道徳的な要件を遵守し、リスク管理を行い、組織全体でのセキュリティ意識の向上を図ることで、企業の信頼性や倫理性を確保することを目的としています。

実装までのフロー

情報セキュリティガバナンスを確立させることは、企業のビジネスプロセス全体の安全性の整備だけでなく、企業価値を向上させるためにも大切なことです。
では、どのようなフローで進めていけばいいのでしょうか。

情報セキュリティガバナンスは以下の5つの活動で構成されています。

  • Direct:経営戦略やリスクマネジメントの観点から目的を決める
  • Monitor:活動の状況を指標に基づき組織を可視化し、PDCAをまわしていく
  • Evaluate:ガバナンスや方向付けの結果を評価する
  • Oversee:プロセスがしっかりと機能しているかを確認する
  • Report:結果を関係者に報告する

このフローは、頭文字をとって「DMERサイクル」と呼ばれます。

サイバーセキュリティ経営ガイドラインの活用

サイバーセキュリティ経営ガイドラインは、企業や組織がサイバーセキュリティに対して適切な取り組みを行うためのガイドラインです。
これらのガイドラインは、企業のリスク評価やセキュリティ対策の計画、セキュリティポリシーの作成、セキュリティ要件の実装、そしてセキュリティのレビューや監視などをカバーしています。ガイドラインでは、企業がサイバー脅威に対して適切に対応するために必要な情報が提供されます。

情報セキュリティガバナンスの動向

近年話題の情報セキュリティガバナンスは、企業や組織がサイバーセキュリティリスクを管理し、適切な対策を講じるために必要な考え方と手法です。

  • 統合されたアプローチ:情報セキュリティガバナンスは、ビジネスとテクノロジーの両面からのアプローチを統合することで、組織全体のリスクを最小限に抑えることができます
  • 法令への対応:GDPRや米国のNYDFSなどの法規制が存在するため、情報セキュリティガバナンスは、適切なコンプライアンス対策を講じることが求められています
  • ボードの責任:情報セキュリティガバナンスは、組織のトップレベルの責任であり、ボードは、組織のサイバーセキュリティ戦略を策定し、適切なリソースを提供することが求められています
  • コミュニケーション:組織内外とのコミュニケーションを強化し、サイバーセキュリティリスクに対する認識を高めることが重要です
  • 継続的な改善:情報セキュリティガバナンスを守るためには、継続的な改善が求められます。新しい脅威や技術の進化に対応するために常にアップデートされる必要があります

最近は、 クラウドやIoTなどの新しい技術の進化に伴って、 セキュリティリスクが増大しています。そのような状況に対応するために、情報セキュリティガバナンスは更に重視されているのです。

ISMSの取得

情報セキュリティガバナンスが重要視されていく中で、ISMS認証の取得をする企業も増えています。
「ISMS (Information Security Management System) 認証」は、情報セキュリティ管理システムを適用している組織が、情報セキュリティの要求を満たしているかどうかを確認するための認証プロセスです。
ISMSは、ISO/IEC 27001に基づいています。この規格は、情報セキュリティ管理の要求を明確に定義し、組織が適用し、継続的に改善するためのフレームワークを提供します。

まとめ

情報セキュリティガバナンスについて理解いただけたでしょうか?
近年、個人情報を含む様々な情報は、企業活動を行っていくうえで欠かせないものになりつつあります。
しかし、取り扱い方を間違えてしまえば情報漏洩につながり、多額の罰金だけでなく企業の信頼の失墜にもつながります。
ISMS認証などの取得によって情報セキュリティガバナンスを確立させましょう。

株式会社UPFには、ISMS認証取得支援のサービスがあります。
ISMS取得についてお悩みの企業様・ご担当社様は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

株式会社UPF

株式会社UPF

東京都中央区に本社を構える株式会社UPFです。 日本全国を対象にPマーク(プライバシーマーク)とISMS(ISO27001)の新規取得コンサルティング、取得後の運用支援事業を展開しております。 プライバシーマークについてのお問い合わせ・ご相談は→03-6661-0846セキュリティーコンサルティング事業部まで

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