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肖像権が持つ2つの意味【Pマーク取得の基礎知識】

 

肖像権をご存知ですか? 肖像権とは無断で写真に撮られたり映像に映されたりされないように、またそれを公開されないように本人自身が主張できる権利のことです。

現代社会ではスマートフォンなどで簡単に写真を撮影できるようになっていますし、それをSNSやブログなどにアップロードし、世界中に公開することも簡単にできるようになっています。自分自身についての情報を発信するツールとしては非常に便利ですが、ともすると自分ではない他の人の個人情報も安易に公開してしまって本人の権利を侵害してしまうおそれもあるわけです。

このような時代だからこそ肖像権という考え方を理解し、プライバシーマーク(Pマーク)取得会社としてもこの権利を侵害することなく個人情報を取り扱う責務が生じるのです。

 

2つの意味を持つ「肖像権」

一見肖像権とプライバシーマーク(Pマーク)は関係ないように思えるのですが、肖像権という権利が二つの重要な側面で構成されていることを理解すると実は関係あることが見えてきます。

 

財産権としての肖像権

すでに説明したとおり肖像権とは自分の写真や映像の取り扱われ方について本人自身が持つ権利のことですが、これは一つに「財産権」に基づいた権利として解釈できます。

有名人は特にそうですが、自分の写真や映像などによって広告効果をもたらし、それによって経済的利益を得ることができます。写真などによってこのような経済的活動を行う権利があるのは本人や本人が所属する事務所であって、他人が勝手にそのような活用を行うことはできません。

もし本人以外のだれかがたとえば無断でそのような写真をインターネット上の自分のホームページに掲載して更新し、アクセス数を増やしたり収入を得たりするなら、本来その写真の本人が得られたはずの利益を横取りする形になってしまいます。

これは有名人に限らずすべての個人の写真や映像などについて言えることです。このように財産権に基づいて説明される肖像権を「パブリシティ権」と呼びます。

 

人格権としての肖像権

肖像権のもう一つの側面は「プライバシー権」です。プライバシー権とは肖像権を「人格権」という観点から見たときの権利のことです。要は自分の姿や様子を勝手に記録されたり公開されたくないという本人のプライバシーを尊重すべきということです。

この側面はプライバシーマーク(Pマーク)における個人情報保護の考え方と相通ずるところが非常に多くあるためプライバシーマーク(Pマーク)取得会社であれば理解しやすい概念ではないでしょうか。

有名人かどうかにかかわりなく自分が勝手に写真にとられたりそれを他人に見せられたりすることは時として不快であり、精神的苦痛を覚える人もいます。ですから肖像権はプライバシーへの配慮という意味でも守られなければならないのです。

まとめ

肖像権はプライバシー権という側面においても、パブリシティ権という側面においても今や裁判の判例上認められていますから、もし肖像権をめぐって訴訟が生じた場合は肖像権を侵害した側が相応の損害賠償責任を負うことになります。

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この記事を書いた人

株式会社UPF

株式会社UPF

東京都中央区に本社を構える株式会社UPFです。 日本全国を対象にPマーク(プライバシーマーク)とISMS(ISO27001)の新規取得コンサルティング、取得後の運用支援事業を展開しております。 プライバシーマークについてのお問い合わせ・ご相談は→03-6661-0846セキュリティーコンサルティング事業部まで

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