Pマーク会社に個人情報利用停止の請求があった場合

【2026年10月時点の注記】
本記事は2017年7月の公開時点の情報をもとにしています。JIS Q 15001は2023年に改正され、プライバシーマークでは2024年10月1日から「構築・運用指針【JIS Q 15001:2023準拠】」に基づく申請受付が始まっています。個人情報保護法はその後も改正が行われており、2026年7月に公布された改正の内容は「【2026年7月公布】改正個人情報保護法で何が変わるか Pマーク運用に効く5つの論点」で解説しています。
本人の同意を得て取得したものであっても、個人情報はあくまで本人のものです。その個人情報の取り扱われ方に関する本質的な権利を持っているのも本人であってプライバシーマーク(Pマーク)取得会社ではありません。
そして個人情報を提供した本人は、望む場合に会社に対して個人情報の「利用停止」や「消去」、または「第三者提供の停止」を請求することができます。
この記事のポイント
- 本人は、会社に対して個人情報の「利用停止」「消去」「第三者提供の停止」を請求することができる
- 個人情報保護法では、特定の場合でない限り、本人からの請求に応じる義務はない
- Pマークでは、法律違反などの有無にかかわりなく、無条件に本人からの求めに応じなければならない
個人情報利用停止について
「利用停止」とは個人情報の利用を全面的または部分的に停止すること、「消去」とは取得した個人情報を記憶媒体から消し去ること、そして「第三者提供の停止」とは個人情報の第三者への提供を停止することを指します。
ところで本人から利用停止などを請求された場合の対応について、個人情報保護法で義務付けられている内容とプライバシーマーク(Pマーク)で要求されている内容が違うことはご存じでしたか?
個人情報保護法で義務付けられていること
個人情報保護法とはプライバシーマーク(Pマーク)取得にかかわらずすべての個人情報取扱事業者に適用されるものですが、この法律においては本人から利用停止などの請求があっても特定の場合でない限り応じる義務はないとされています。応じる義務が生じるのはどのような場合でしょうか。
応じる義務が生じるのは、次の3つの場合です。
- 会社が個人情報の目的外利用を行った場合です。
特定された利用目的から逸脱して個人情報を利用し、その結果本人から利用停止を求められた場合、会社はその請求に応じるべきなのです。 - 会社が個人情報を不正に取得した場合です。
会社が詐欺的または強迫的な手段、その他不公正で不適法な手段によって個人情報を取得した場合、本人は利用停止を求める正当な権利を有します。 - 本人の同意なく個人情報を第三者に提供した場合です。
この場合でも会社は本人から利用停止の請求があった以上応じなければなりません。
このように個人情報保護法では何らかの法律違反があった場合にのみ本人からの利用停止などの請求に応じることを義務付けているのです。
Pマークで要求されていること
一方プライバシーマーク(Pマーク)(Pマーク)取得会社に要求されていることは、一般の個人情報取扱事業者に義務付けられていることよりも厳格です。
プライバシーマーク(Pマーク)の規格書であるJIS Q 15001は単に「事業者が,本人から当該本人が識別される開示対象個人情報の…利用停止など…を求められた場合は,これに応じなければならない」と規定しており、法律違反などの有無にかかわりなく無条件に本人からの求めに応じなければならないことを要求しているわけです。
本人から利用停止などを請求された場合の対応の違いを整理すると次のとおりです。
| 項目 | 個人情報保護法 | プライバシーマーク(Pマーク) |
|---|---|---|
| 適用される事業者 | Pマーク取得にかかわらず、すべての個人情報取扱事業者 | Pマーク取得会社(一般の個人情報取扱事業者よりも厳格) |
| 請求に応じる義務 | 特定の場合(目的外利用、不正な取得、本人の同意なき第三者提供)でない限り、応じる義務はない | 法律違反などの有無にかかわりなく、無条件に応じなければならない |
まとめ
プライバシーマーク(Pマーク)取得会社は、本人からの利用停止などの請求に応じることに関して個人情報保護法で義務付けられている内容とプライバシーマーク(Pマーク)で要求されている内容が違うという点に特に注意すべきです。
そして本人からの利用停止などの請求があった場合にその個人情報の利用や更新を停止するなどの対応方法を定めておかなければなりません。
この記事のまとめ
- 利用停止などの請求への対応は、個人情報保護法の義務とPマークの要求内容が違う点に特に注意する
- 本人から請求があった場合に個人情報の利用や更新を停止するなどの対応方法を定めておく
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株式会社UPFは、プライバシーマーク(Pマーク)・ISMS(ISO/IEC 27001)・AIMS(ISO/IEC 42001)・TISAXなどの認証の取得・運用支援と、セキュリティ監査、AI利用ガイドラインの策定支援を行う情報セキュリティの専門会社です。
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