Pマークを取得すると会社は”手順”に強くなる

プライバシーマーク(Pマーク)(Pマーク)取得のメリットは個人情報保護が強化されることだけではありません。
もっと本質的な部分として、業務手順の定め方や進め方がうまくなります。
業務の手順を確立するうえでは以下の3つの要素を踏まえることが不可欠ですが、会社はプライバシーマーク(Pマーク)取得に向けて取り組むことでそれを実践する技術を身に着けていくことができます。
この記事のポイント
- 手順を定めるうえでは「方法(どのように)」「役割(だれが)」「スケジュール(いつ)」の3つの要素が不可欠
- 方法は「フロー」(順序)と「手段」(具体的な道具)を明確にする
- 役割は「実施する人」「チェックする人」「承認する人」を明確にする
- スケジュールは具体的な時期、または行動の始まりとなるタイミングを明確にする
方法 ~どのように?~
手順のかなめとなるのは目的とすることを“どのように”行うかを明確にすることです。
これはつまり業務を「方法」という軸で見ることです。
プライバシーマーク(Pマーク)を取得するためのすべての行動も、方法が定まっていなければ効率的なものとはなりえません。
“どのように”に含まれるのは主に「フロー」と「手段」です。
- 「フロー」とはまさに手順のことで、どのような順序で物事を行っていくかという部分に当たります。
特にプライバシーマーク(Pマーク)の下位マニュアルを作る際は、「1. ○○をする 2.△△を更新する…」といった具合に箇条書きにできるほど手順が整理されているのがベストと言えます。 - 「手段」とは定められた方法を実践するための具体的な道具のことを指します。
例を挙げるなら、単に「信頼できるアンチウイルスソフトウェアを導入してウイルス対策をする」ではなく、会社として具体的にどのソフトをインストールするのかを明確にする、といった具合です。
役割 ~だれが?~
方法が定められていても“だれが”行うかが不明確であれば、結局のところだれもその業務を行わないということになりかねません。
こうならないために必要なのは手順を「役割」という軸で見ることです。
“だれが”という部分には少なくとも次の3つの点が含まれます。
- 一つ目は「実施する人はだれか」という点です。
マニュアルには「Pマーク監査責任者が~」とか「○○業務の担当者は~」などと書くかもしれませんが、いずれにしても該当する本人が「これは自分の役割だ」とはっきり理解できるような手順の周知を行わなければなりません。 - 二つ目は「チェックする人はだれか」という点です。
プライバシーマーク(Pマーク)関連のすべての手順にチェックする人が必要なわけではありませんが、必要な場合は必ず実施された作業をチェックする役割がだれにあるのかを明確にするようにしましょう。 - 三つ目は「承認する人はだれか」です。
社員によって実施された作業は必ず社内の責任者によって承認される必要があります。
この場合も承認者がだれかをはっきりさせることで責任の所在を明確にすべきです。
スケジュール ~いつ?~
方法と役割が決まっていてもそれを“いつ”行うべきかが不明確であれば、適切なタイミングで業務を行うことができなくなってしまいます。
プライバシーマーク(Pマーク)を取得するための手順を定める際は、“いつ”実施するかという部分、すなわち「スケジュール」軸が抜けていないかを確認してください。
「毎年5月に代表者による見直しを行う」というように具体的な時期を特定できる場合は手順にもそれを反映させましょう。
具体的な時期が決まっていない行動の場合でも、「“社員が入社したときは”秘密保持契約を交わす」といった具合に行動の始まりとなるタイミングを明確にしておくことが必要です。
まとめ
この記事のまとめ
- いつ、だれが、どのように業務を行うかを明確にすると、手順が一層実務に即したものになる
- プライバシーマーク(Pマーク)は、手順を作る際にこれらの点も定めるよう要求している
- Pマーク取得の検討は、社内の業務の手順やしくみを根本から改善するという意味でも有意義
いつ、だれが、どのように業務を行うかという点を明確にすると、手順が一層実務に即したものとなります。
プライバシーマーク(Pマーク)は手順を作る際に必ずこれらの点も定めるよう要求しています。
企業様にとっては、社内の業務の手順やしくみを根本から改善するという意味でもプライバシーマーク(Pマーク)取得を検討するのは大変有意義なことであるに違いないと考えます。
★こちらの記事もおすすめです!
→【シャレにならない新ルール(EUの個人情報保護)【GDPRでISMS取得も有効な対策】】
この記事を書いた人
株式会社UPF
同じテーマの記事はこちら
Pマーク・ISMSの取得を迷っている企業へ|取るべきか・どちらを取るか・どこに頼むか【2026年版】
「Pマーク(プライバシーマーク)やISMS(ISO/IEC 27001)を取ったほうがいいのは分かっている。でも、本当に今なのか。うちの規模で回せるのか」。 UPFにご相談くださる […]
【最新2026】企業が今週中に確認したい、最低限の7つの対策——不正アクセス・情報漏えいのまとめ
2026年9月下旬から、不正アクセスによる情報漏えいの公表が相次いでいます。Pマーク・ISMSの取得・運用支援を行うUPFが、主な事案と政府・関係機関の注意喚起、漏えいの原因を整理し、企業が今週中に確認したい最低限の7つの対策、委託先で漏えいが起きたときの確認事項、万が一の初動をまとめました。 […]
AIMS(ISO/IEC 42001)取得の効果を最大化する7つの活かし方|取得企業が少ない今こそ差別化につなげる方法
AIMS(ISO/IEC 42001)の国内の認証登録組織は、ISMS-ACの公表でまだ13件(2026年9月29日時点)。取引条件として求められる前の今こそ、先行者として選ばれる好機です。AIサービスの差別化、顧客の質問への回答、AIの事故防止、ルール変化への備えまで、UPFが7つの活かし方を解説します。 […]
ISMS(ISO27001)取得費用の総額はいくら?【2026年版】審査費用・コンサル費用・3年間の維持費用まで
ISMS(ISO27001)の取得費用を、認証機関に支払う審査費用の決まり方、コンサル費用、社内の工数、見落としがちな実費まで含めた「総額」で解説。毎年のサーベイランス審査と3年ごとの再認証審査を含めた、3年間の費用の考え方もまとめました。 […]
Pマーク取得費用の総額はいくら?【2026年10月改定後】審査費用・コンサル費用・見落としがちな費用まで
Pマークの取得費用を、2026年10月改定後の審査費用(小規模336,600円〜)、コンサル費用、社内の工数、見落としがちな実費まで含めた「総額」で解説。事業者規模の判定方法や、取得から最初の更新までの費用もまとめました。 […]