ISMSを取得すればPマークは必要ないの?

【2026年10月時点の注記】
本記事は2017年2月の公開時点の情報をもとにしています。JIS Q 15001は2023年に改正され、プライバシーマークでは2024年10月1日から「構築・運用指針【JIS Q 15001:2023準拠】」に基づく申請受付が始まっています。ISO/IEC 27001は2022年に改訂され、2013年版からの移行期限は2025年10月31日で終了しています。最新の取得の流れは「ISMS(ISO/IEC 27001)認証取得の完全ガイド」で解説しています。
今日ではインターネットと物流の発達により、消費者の購買活動は10年前とは大きく変化しました。
私たちはパソコンであるいはスマートフォンでウェブ検索をし、商品やサービスを比較検討して、可能であればより安価に購入することができます。そして販売者が地理的に遠い業者だとしても、宅配便などで大抵は翌日に、早ければ当日の夜に商品やサービスを受け取ることができます。
販売者は全国からたくさんの顧客を得て、顧客情報をはじめとする個人情報は主にコンピュータによって電子データの形で管理するのが普通です。
膨大な件数を適切に管理するのはそれが合理的な方法ですが、一方でシステムが虚弱だったり取り扱いのモラルや教育水準が低い場合、あるいは悪意ある第三者の不正アクセスによって、こうした機密情報があっけなく漏洩してしまうという事故が起こるようになりました。
この問題は先進国では普遍的な問題であり、徐々に法整備が進められてきています。そして販売者もこれに対応する形で、PマークやISMSの認証を受け、顧客からの信頼獲得に努めています。
これらの認証の特徴は、販売者(以下「企業」とします)が機密情報を適切に管理しているということを、販売者と利害の一致をみない第三者が監査を行なって、その妥当性および客観的正しさを判定するというところにあります。
今や販売者にとっては欠くことのできない認証になっていますが、本稿ではPマークとISMSの違いに触れながら、その取り組みがどのように行なわれるかについて記述します。
この記事のポイント
- PマークやISMSは、企業が機密情報を適切に管理していることを、利害の一致をみない第三者が監査を行なって判定する認証
- 両者の違いは、よりどころとする規格の違い(PマークはJISQ15001、ISMSはISO27001)
- 一般的には、B to Cタイプの企業はPマークを、B to Bタイプの企業はISMSを選択するのが良いと考えられている
- 専門部署を設ける余裕がない中小企業では、取得支援サービスなどを業務とするコンサルティング会社の活用が近道
目次
PマークやISMSはなぜ必要なのか
新聞やテレビのニュース番組を見ていれば、残念なことに1週間に1回ほどは企業が顧客情報を漏洩させてしまった、という報道に接します。
こうした機密情報がいったん漏洩してしまうと、それを回収することは不可能です。データの重要性が高ければ高いほど、機密性が高ければ高いほど、それらが悪用されるリスクが高くなるのです。
こうしたデータには、消費者の氏名にリンクして性別・年齢・住所・電話番号・電子メールアドレス・購買履歴などのもろもろが付随しています。
特にリスト化されたデータは、濃密な見込客のリストとも言え、様々な方面から所望されているため、アンダーグラウンドの業者の好餌となります。
むしろ台帳で管理され、金庫に保管されていればこうしたトラブルに会う可能性はありませんが、今日ではこうした管理方法は幾重にも不合理であり、だからこそ電子データとして保存されています。
情報はしまっておくためのものではなく、活用されるためのものだからです。
こうした背景から個人情報などの機密情報は厳格なルールによって守られ運用されるべきものです。つまり機密性・完全性・可用性が実現されていなければなりません。
しかし今日の常識に照らせば、企業が業界ルールや自主ルールによって「注意しています」「気をつけています」と宣言するだけでは、誰も信用しません。
むしろ第三者機関による、客観的に見て正しく運用されている、というお墨付きが必要とされているのです。
PマークとISMSはどう違うのか
これらの認証は、ともに個人情報保護を目的とした規格に準拠して、当該企業とは無関係の第三者によって機密情報を適切に取り扱っているかどうかの評価を受けるという点で、基本的に同じものであるということができます。両者の違いとは、よりどころとする規格の違いにすぎません。
前者は日本工業規格であるJISQ15001が定める個人情報保護マネジメントの要求事項に適っているかどうかが審査されるものです。そして後者は、国際規格であるISO27001が定める情報セキュリティマネジメントシステムの要求事項に適っているかどうかが審査されるものです。
両者とも消費者の個人情報を保護するという目的から成り立っていますので、その内容について大きな差はありません。
したがってその両方を取得するという必要性は薄く、どちらか一方の認証取得を済ませれば十分であると考えられます。もしどちらを取得するべきなのかの判断が必要であれば、自社が顧客から直接個人情報をあずかって管理することが多い場合、すなわちB to Cタイプの企業であれば前者を、また別の企業などから情報処理等の事業を行うために個人情報をあずかって管理することが多い場合、すなわちB to Bタイプの企業であれば後者を選択するのが良いと一般的には考えられています。
| 項目 | Pマーク | ISMS |
|---|---|---|
| よりどころとする規格 | 日本工業規格であるJISQ15001 | 国際規格であるISO27001 |
| 審査される内容 | 個人情報保護マネジメントの要求事項に適っているかどうか | 情報セキュリティマネジメントシステムの要求事項に適っているかどうか |
| 選択するのが良いと一般的に考えられている企業 | 自社が顧客から直接個人情報をあずかって管理することが多いB to Cタイプの企業 | 別の企業などから情報処理等の事業を行うために個人情報をあずかって管理することが多いB to Bタイプの企業 |
いずれも情報保護のためにその取り扱いについて厳格な管理体制を求めている点において、特別な違いはありません。
PマークやISMSの認証取得を果たすには
こうした取り組みについて、それ自体が利益を生むものではない、と考えている事業者は、実はまだ多く存在しています。しかしこれまでの説明から、こうした考えがナンセンスであることは容易に理解されることでしょう。
消費者からの信頼を失えば、企業はビジネスのチャンスを失います。存続の危機さえたぐり寄せてしまうことになるでしょう。
したがってこうした認識はまさに逆で、顧客の信頼を得てビジネスを拡大し、その結果利益を上げて企業が存続するためには、まさしくこうした取り組みこそ必須であり、なによりも優先順位を上げて取り組むべき課題であるのは当然です。
一般的に企業では、認証取得を果たすためにプロジェクトチームを組織するのが普通です。取り組みは次のように進みます。
- 企業のトップは推進責任者を任命して全権を委任し、この責任者を中心にメンバーが集められ、取り組みを開始します。
- メンバーは規格の要求事項について書籍やセミナーなどから学び、現行の管理体制との乖離を正しく認識します。
- そして必要に応じてルールを設定し、社内教育を行なってそれを周知させます。
- ルールは常に全方位的な視点から見直され、改訂し、問題の発生など新たな脅威に備えます。
- そしてPDCAと呼ばれるプログラムを回し続け、常により良い管理体制を構築するための試みを体質化するところまで昇華します。
この次元に達した段階で、その取り組みが客観的に正しいと評価され、認証取得を果たすことができます。
大企業などでは、こうした業務を専門に行なう部署を設けているところもあります。その部署には認証のための監査を行うことができる有資格者すら存在しているケースがあります。
またそこまでの専業性はなくとも、品質管理マネジメントのISO9001や環境マネジメントのISO14001の業務と並行して行なうこともあります。中小企業の場合の弱みは、こうした専門部署を設けるだけの余裕がないことでしょう。
しかし情報保護マネジメントの構築は、むしろ中小企業にこそ急務の課題です。こうしたケースで活用されるのが、プライバシーマーク(Pマーク)取得支援サービスなどを業務とする専門家によるコンサルティング会社です。
こうしたコンサルティング会社と契約を結ぶことにより、企業は取り組みの開始から認証取得までサポートを受けることができます。
プライバシーマーク(Pマーク)取得支援サービスの提供者は、認証取得本番の監査の実情について詳しいのは当然としても、これまで情報管理マネジメントに関しては白紙の状態であった企業が、取り組みを開始し、プロジェクトチームを編成し、要求事項と社内の実態の乖離を埋め、ルールを文書化して社内教育をはかり、PDCAプログラムを運営するための助言を受けることができます。
一通りのシステム作りが完了したら、本番の監査に先んじて予備審査を実施してもらうことができます。もちろんこうしたサービスを利用せずに認証取得を果たせばそれに越したことはありませんが、何よりの近道であると言えます。
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【2026年10月1日現在の注記】
株式会社UPFの支援実績は、累計5,695社です(うちPマーク4,261社、ISMS 1,199社、TISAX 110社〈2026年9月時点〉)。数字の定義と集計時点は「UPFの支援実績・継続率などの数字の定義と根拠」をご覧ください。
Pマーク新規取得の支援費用は49万円〜(税抜)で、取得時・更新時ともに全額返金保証が付いています。
ISMS新規取得の支援費用は65.8万円〜(税込)の一括料金です。取得後から次回更新までのサポートは無料で、取得できなかった場合は全額返金します。期間は最短5ヶ月が目安です。
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よくある質問(FAQ)
Q. ISMS認証取得にかかる期間はどれくらいですか?
A. 一般的に8〜15ヶ月程度です。株式会社UPFでは業界トップクラスの実績で最短ルートのサポートを提供しています。
Q. ISMSとPマークの違いは何ですか?
A. ISMSはISO国際規格に基づく情報セキュリティ全般の認証、PマークはJIS規格に基づく日本独自の個人情報保護認定制度です。
Q. ISMS認証のコンサル費用は?
A. 業界相場100万円〜300万円のところ、株式会社UPFは業界最安水準で全面サポート。まずは無料相談でお問い合わせください。
株式会社UPFについて(2026年10月1日時点)
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- 創業:2005年5月(認証取得支援は2009年から)
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- 数字の定義と根拠:UPFの支援実績・継続率などの数字の定義と根拠
この記事を書いた人
株式会社UPF
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