なぜ現代の企業はPマークが必要なのか
Pマークとは、個人情報保護について一定の要件を満たした企業がつけることができるマークです。現代の多くの企業が取得しており、特に個人情報を多く扱う企業ほど積極的に取得していることが多いマークでもあるでしょう。
このPマークですが、中にはプライバシーマーク取得支援サービスなどを使って外部の助けを得てでも取得しなくてはならないと考えるところもあります。
それだけ重視される理由としては、情報漏えいによる被害を防ぐこと、社内セキュリティ体制の整備をすすめること、消費者や顧客に対する企業のイメージ向上のことなどを狙い、その結果取得するようになっています。
このITの時代になると、個人情報をどう扱うかということがそのまま信頼性につながります。また、顧客からの信頼を得られるようにすることは、将来的な会社の発展を左右しかねないことでもあるのです。また、これらは事故が起こらないのが常識だとすらされており、大きな問題を起こせば業績に影響することも珍しくないのです。
では、このPマークを必要とする理由は何でしょうか。また、取得したことによりどのように変わるのか、どのようなところに気をつけるようになるのか、ということも見ていきましょう。
情報漏英による被害
DMマーケティングにおいてはコンバージョン率が重要になってきます。成約に結びつくまでに、どれだけの枚数を配るかでコストに対する効果の測定を行い、次回につなげていくことが可能だからです。
DMマーケティングにおいてはコンバージョン率が重要になってきます。成約に結びつくまでに、どれだけの枚数を配るかでコストに対する効果の測定を行い、次回につなげていくことが可能だからです。
Pマークを取得する最も大きな理由としては、情報漏洩による被害を防ぐことでしょう。
これは基本的にお客様に迷惑をかけないようにすることや、お客様への被害を防ぐこと、また会社内で取り扱うデジタルデータの漏洩や機密情報の漏洩を防ぐことも大事なことになります。このような情報が悪用されたとなると、信頼はとても大きく失墜してしまいます。また、経営に関する様々な戦略なども漏洩したことにより、より大きな問題に繋がることもあるでしょう。
また、もし情報漏洩をしたらその後にお客様や顧客への損害賠償もあります。
とある事例では一人に数千円の賠償をし、その賠償金額に因る損失が数億円にもなるケースは珍しくありません。数億円にもなるととても大きな損失となり、中には倒産するところも出てくることもあるのです。
個人情報として取り扱っている情報がデリケートなものやより細かいもの、クレジットカード情報や銀行口座の情報など金銭や不正利用につながりやすいものなどは特に賠償金額も大きくなりがちで、中には3万円以上のの賠償を行ったケースも出てきています。
そして、情報漏えいによりもし実害が起きた場合はそちらも賠償しなくてはなりません。
この実害とは、例えば漏洩した情報を元にクレジットカードが不正利用されたり、銀行口座に不正アクセスされた、ネットバンクに不正なログインをされて送金されたなどの問題です。これによる損失は時に数十万円から数百万円にもなります。
実害が起きた場合は特に謝罪や賠償などで時間や費用もかさむものです。このため、まずは起きないように考えなくてはなりません。
社内セキュリティ体制の整備
Pマークを取得するもう一つの理由が、社内セキュリティ体制の整備です。
実はこのマークを取得するためには、社内セキュリティ体制を整えなくてはなりません。
この社内セキュリティ体制としては、まずは人員を配置することです。
このマークを取得するために必要とされる役職は2つあります。
ひとつは「個人情報保護管理者」で、これはセキュリティやPマークの仕組みを取得し実際に運営するにあたり、その指揮をとってもらう役割になります。このため、人員としてはある程度人望があり、指揮を取れる立場であることが望ましいものです。
もうひとつは「個人情報保護監査責任者」というものです。こちらはセキュリティなどについて詳しく、会社の代表者ではない者がなることになっています。このため、監査の実施及び報告を行う権限を持ち、なおかつこのような責任をもつものが望ましいでしょう。監査役もなることができませんので、その点は覚えておいてください。
また、これだけではなくそれぞれに補佐がついたり、中には部署としてセキュリティ関連の部署を作ることにも繋がるでしょう。
体制を整え、情報を守ること、また漏洩が起こらないようにすることなどをしっかり考える良いきっかけとなります。
そして、社内のセキュリティについてそのものも考えることになります。
これはサーバーやパソコン、また社員教育などについても配慮し、ウイルス感染や出来るだけのセキュリティ教育を施すなどの対策も取れるでしょう。このような意識改革からセキュリティについての意識向上を期待できたり、事故を防ぐことにもつながります。
消費者や顧客に対する企業のイメージ向上
最後に、顧客や消費者からのイメージ向上も期待できるということでしょう。
特に最近では業務の受発注などにも影響することがあるのです。
まず、今の時代はPマークを取得することが業務発注の要件に繋がることがあります。
これは、取引先のセキュリティがしっかりしているか、プライバシーについての意識や理解度が一定以上あるかどうか、ということを要件としているところも少なくないためです。中には技術力があるのにもかかわらずPマークがないことを理由にして取引ができなかったところもあるようです。
ここまでしなくても、もし取引先となる会社を選定する際にどちらにするか悩むような場合、場合によってはこのマークの有無によって決めるというところもあります。これは大きな問題を防ぐことや、情報漏えいや顧客情報の流出などトラブルを防ぐため、適切にセキュリティがなされていることを保証するためです。
次に、意識の高い消費者の存在です。
これは特に個人情報保護や個人情報の流出について敏感な層で、このような人たちはITスキルも多く持っており、同じサービスを利用するのでも選ぶポイントが違ってきます。
特にデリケートな情報や個人の健康に関するようなことは、情報漏えいされたくないためにマークを取得している会社のサービスを利用するという人もいるのです。これは過去に漏洩したのが大手エステサロンであることや、漏洩した情報を元に嫌がらせなどの被害を実際に受けたために起こることです。
また、客観的な信頼性を持たせるためにも重要です。
どちらでもない第三者でも、将来的に取引先となったり、何らかの取引が発生する可能性もあるでしょう。そんな時にマークがあると、信頼性も高くなるというわけです。
プライバシーマーク取得支援サービスを使って取得するようなところもあるほど、このマークは近年重視されています。
マークを取得するために体制を見なおしたりセキュリティ意識を確認したりするのは、一見面倒なようでも将来的には大きな財産となります。また、情報漏えいに対して意識がしっかりしている社員を増やし、運用をより適切なものにできるのです。
同時に、外部からの信頼も期待できます。顧客や取引先の中にはマークがあることを重視するところもあり、この場合は特にマークがあることによって選ばれるということもあります。
そして、そもそもどんな会社でも、今の時代はITとは無縁ではいられません。このため、ITスキルの一つである情報セキュリティについての意識を見直すと同時に、社内セキュリティ体制をより強固なものにすることもできるのです。
現代は情報のやり取りがとても簡単にできるようになりましたが、その一方で価値のある情報が簡単な現象や自由によって漏れてしまう時代でもあります。このため、そのような情報セキュリティに対する意識を高め、社内制度を整備することによって、情報漏洩を防ぐことや信頼性を高めることにつながっていくのです。
この記事を書いた人
株式会社UPF
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