PマークとISO27001(ISMS)の違いとは?

Pマークと同様に、情報の適切な管理能力をアピールするISO27001(ISMS)。PマークとISO27001(ISMS)の違いとは、一体なんなのでしょうか。それぞれの特徴を具体的にご紹介します。
ISMSは国際規格

まず、最もたる違いといっていいのが、効果の範囲です。Pマークが日本国内のみで有効な規格であるのに対し、ISMSは国際規格になります。海外市場にアピールするためには、ISMSを取得する必要があるでしょう。また、取得にかかってくる費用2,3倍ほどISMSのほうが高いため、海外を相手取るような規模の大きい企業はISMSを取得し、それほど規模の大きくない企業はPマークを取得している傾向があります。
Pマークは1法人単位での取得
ISMSは部門ごと、支社ごと、本社ごと、といったように範囲を限定して取得することができます。一方でPマークは部門全体、支社すべてを含む法人単位で取得することになります。
セクションごとにセキュリティレベルを均一化することが難しい大企業などは、ISMSが向いているといえます。部門別に個人情報への意識をアピールすることもできるでしょう。一方、セキュリティレベルの画一化が容易な中小企業であれば、一度の取得で企業全体の情報管理能力をアピールできるPマークのほうが、メリットがあるといえます。
取得の難しさはケースバイケース
Pマーク、ISMSの取得の難しさについては、簡単に比べることはできません。ISMSは合計で133の検査項目がありますが、条件によってはすべてを実施する必要はなく、いくつかを除外することができます。一方でPマークの審査では、すべての項目について検査を行わなければなりません。
つまり、検査項目の多さから考えると、ISMSの審査はPマークの審査より簡単にも、厳しくもなり得るということです。国際規格であるため、ISMSのほうが難しいというイメージが一般的ですが、これは必ずしも正しくないということです。
一般消費者に認知されているのはPマーク
一般消費者におけるISMSの認知度はそれほど高いとは言えません。ほとんど知られていないといっていいでしょう。一方、Pマークは名前がわかりやすいこともあり、一般消費者の間でも認知されています。
そのためBtoCの事業を行うECショップなどは、Pマークを取得したほうが顧客に情報管理への意識の高さをアピールできるでしょう。逆にBtoB事業を行う企業はISMSを取得しておいて損はありません。規格自体の信頼性のほか、取得・更新に伴う費用を捻出できる資金力の高さを証明することにもなります。
よくある質問(FAQ)
Q. PマークとISMS(ISO27001)の主な違いは何ですか?
A. Pマークは日本国内のみで有効な規格であるのに対し、ISMSは国際規格です。また取得範囲もPマークは法人単位、ISMSは部門・支社単位での取得が可能という違いがあります。
Q. どのような企業がPマーク、ISMSそれぞれに向いていますか?
A. 海外市場を相手にする規模の大きい企業や部門ごとにセキュリティレベルが異なる企業にはISMS、セキュリティレベルの画一化が容易な中小企業には法人単位で取得できるPマークが向いているとされています。
この記事を書いた人
株式会社UPF
同じテーマの記事はこちら
AIMS(ISO/IEC 42001)とPマーク・ISMSの違い|既存認証があると何が短縮できるのか
AIMS(ISO/IEC 42001)はPマーク・ISMSと何が違うのか。既存認証を持つ企業が流用できる7割と、新しく作る必要のある3割を実務の視点で整理します。 […]
SCS評価制度とは?経営者が今、押さえておくべき要点
経済産業省とIPAが進める「SCS評価制度」は、企業のセキュリティ対策レベルを★で可視化する新しい仕組みです。取得自体は任意ですが、実際には取引先からの要請が引き金になります。取引 […]
令和8年改正個人情報保護法、企業は何を準備すべきか-実務コンサルタントの視点
2026年7月10日、個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案が参議院本会議で可決・成立しました。 施行は公布から2年以内で政令により定められる見通しですが、プライバシー […]
プライバシーマークの審査料金が2026年10月から改定に|値上げの背景と取得・更新企業が今すべきこと
プライバシーマーク(Pマーク)の申請料・審査料・付与登録料・再現地審査料が、2026年10月1日より改定されることが発表されましたね。 運営元であるJIPDEC(一般財団法人日本情 […]
夏休み目前♪長期休暇前後にやっておきたいPマーク、ISMS担当者のセキュリティ対策とは
長期休暇のシーズンが近づくと、情報システム担当者にとって気になるのがセキュリティ対策です。 お盆休みや年末年始など、まとまった休みの期間は担当者自身も休暇を取ることが多く、社内シス […]