そもそも個人情報って何? Pマークに関わる基礎知識

【2026年10月時点の注記】
本記事は2016年11月の公開時点の情報をもとにしています。JIS Q 15001は2023年に改正され、プライバシーマークでは2024年10月1日から「構築・運用指針【JIS Q 15001:2023準拠】」に基づく申請受付が始まっています。個人情報保護法はその後も改正が行われており、2026年7月に公布された改正の内容は「【2026年7月公布】改正個人情報保護法で何が変わるか Pマーク運用に効く5つの論点」で解説しています。
個人情報を取り扱う企業は、Pマークを取得することで、安全性を顧客へとアピールすることができます。2017年には個人情報保護法が改正され、一件でも個人情報を保持していれば法的責任を負うことになります。このことから、Pマークへの需要はさらに高まっていくはずです。ここで一度「定義上の個人情報」についておさらいしておきましょう。
個人情報とは「個人を特定できる情報」
Pマークが定める「個人情報」は、「JIS Q 15001」に定められている定義がベースとなっています。定義上の個人情報は、
“個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述などによって特定の個人を識別できるもの(他の情報と容易に照合することができ、それによって特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)。”
というものです。
出典:http://www.meti.go.jp/committee/materials/downloadfiles/g51214c05j.pdf
要点をかみ砕いて抽出すると、次の2つの条件を満たせば、「個人情報」として定義することができる、ということです。
- 「個人に関連する情報」
- 「特定の個人を特定できる情報」
複数情報の組み合わせで個人情報となる場合も
個人情報として最もわかりやすい例が「名前」です。個人のフルネームは上述した個人情報の条件を満たしています。一方、「名字」だけで個人情報として断定していいのかは意見が分かれるところです。名字の情報だけでは、一個人を特定するのに十分な情報ではありません。その理由は、同じ名字の個人が、複数人存在しているからです。
しかし、名字に「居住地」「勤務先」といった情報が付け加えられれば、個人を特定できる情報となり、個人情報と見なすことができます。このように単一では個人情報と呼べなくても、他の情報と組み合わさることにより個人情報となるケースもあります。
なお、経済産業省が定めるガイドライン(平成26年12月改正)上では、現状「本人の氏名」のみで個人情報になると定義されています。現状としては、氏名のみでも個人情報であると判断しておいたほうが無難でしょう。
死者の情報も個人情報として扱われる
個人情報として扱わなければいけないのは、生きている個人の情報だけではありません。死者の情報に関しても同様に個人情報として扱う必要があります。死後も個人のプライバシーは守られなければならないということです。
※ただし、例外として、歴史上の人物は対象外となります。
よくある質問(FAQ)
Q. Pマークが定める「個人情報」とはどのようなものですか?
A. JIS Q 15001に定められた定義がベースとなっており、氏名や生年月日などの記述により特定の個人を識別できる情報(他の情報と容易に照合することで個人を識別できるものを含む)とされています。
Q. 名字など単独では個人を特定できない情報も個人情報になりますか?
A. 名字だけでは個人情報とは言えない場合でも、居住地や勤務先など他の情報と組み合わさることで個人を特定できる情報となり、個人情報とみなされるケースがあるとされています。
株式会社UPFについて(2026年10月1日時点)
株式会社UPFは、プライバシーマーク(Pマーク)・ISMS(ISO/IEC 27001)・AIMS(ISO/IEC 42001)・TISAXなどの認証の取得・運用支援と、セキュリティ監査、AI利用ガイドラインの策定支援を行う情報セキュリティの専門会社です。
- 創業:2005年5月(認証取得支援は2009年から)
- 支援実績:累計5,695社(うちプライバシーマーク4,261社、ISMS 1,199社)
- 継続率:95%(2020〜2026年平均。初めてUPFを利用したお客様が、次回の更新もUPFに依頼した割合)
- 体制:プライバシーマーク審査機関(JIPDEC)の現役審査員が在籍(自らがコンサルティングを担当する企業の審査は行いません)。年間2,000件を超える審査関連の情報が社内に集まります
- 自社でも取得:プライバシーマーク、ISMS(ISO/IEC 27001)、ISO/IEC 27701
- 拠点:東京(本社)・名古屋・福岡。全国の企業に対応
- 数字の定義と根拠:UPFの支援実績・継続率などの数字の定義と根拠
この記事を書いた人
株式会社UPF
同じテーマの記事はこちら
「破られる前提」で備える時代へ——PHPの深刻な脆弱性(php2shell)とAI時代のサイバー攻撃について、私が考えたこと
2026年10月、サーバー側の言語が判明しているWebサイトの約7割で使われるPHPに、認証なしで外部からコードを実行され得る深刻な脆弱性(php2shell、CVSS 9.2)が公表され、国内外でサイト停止が相次ぎました。10年以上潜んでいた穴の攻撃経路をAIが突き止めた今回の件から、企業が「破られる前提」で備えたいことを、情報セキュリティの支援会社の代表として考えます。 […]
「預かる側」が問われている——委託先経由の漏えいが相次ぐなか、受託企業がいま整えておきたい5つのこと
日本経済新聞が随時更新している個人情報漏えいの公表企業一覧(2026年10月20日更新時点の78本)を見出しで確認すると、委託先・外部サービスなど、自社の外にある事業者の関与が示されたものが22本ありました。一つの攻撃が多数の公表につながる「連鎖」を踏まえ、取引先から個人データを預かる受託企業がいま整えておきたい5つのことを、個人情報保護委員会の資料をもとに整理します。 […]
「入らせない」——侵入経路の約5割はVPN機器。不正アクセスを防ぐために、いま優先する5つの対策
2026年上半期のランサムウェア被害報告は123件で半期として最多、被害組織の約6割は中小企業、侵入経路の約5割はVPN機器(警察庁)。個人情報保護委員会と警察庁の資料をもとに、不正アクセスを防ぐためにいま優先する5つの対策をまとめた、連載の最終回です。 […]
「退会しても、情報は残っている」——相次ぐ個人情報漏えいに、利用者・経営者・支援会社の3つの立場から私が考えたこと
タイムズカー、スカイチケット、ブックオフ、デジタル庁と、大規模な個人情報漏えいの発表が相次いでいます。退会しても情報が残っていることがある現実を踏まえ、利用者・経営者・Pマーク/ISMSの支援会社という3つの立場から、いまできる備えをUPF代表の仲手川が考えます。 […]
《事例紹介動画のお知らせ》総合採用支援の株式会社Hitotechnology様にお話を伺いました
このたび、弊社公式YouTubeチャンネル「Pマーク&ISMS取得相談窓口」にて、株式会社Hitotechnology様の事例紹介動画を公開いたしました。 ■ 動画タイトル […]