「鳥貴族」従業員約400人分のマイナンバー、車上荒らしで盗難被害
「鳥貴族」従業員約400人分のマイナンバー、車上荒らしで盗難被害
4月25日のFNNニュースの記事です。
大手居酒屋チェーン店「鳥貴族」のフランチャイズ会社「ダンク」にて、従業員約400名分のマイナンバーが盗難された。担当者が扶養控除申請書を入れた段ボールを車の助手席に置き10分程来るから離れたところ、車上荒らしに遭ってしまったという。
当初企業側は社員に謝罪とクオカードを渡し状況説明をし、メディアには公表しないことを伝えたという。本件は内部の従業員により告発されたニュースである。
本件に関しての世論は「マイナンバーを盗まれたこと」よりも「従業員に口封じまがいのクオカードを渡し事実を公から隠そうとした」ことに批判が集中している。後者に関しては我々が見解を述べる点ではないと思うが(というか公表したところで消費者が店舗から足を遠ざけることも考えにくい)、問題は後者である。今回担当者は顧問税理士に扶養控除申請書を郵送しようとした際に盗難を受けた。この企業のように大量の個人情報を取り扱っているなかで管理を紙媒体にすることは非効率極まりないのではないだろうか。既に確定申告などはネット処理が可能となっているが税理士が行う業務そのものもデータ管理・処理するということは不可能なのだろうか。
個人が行う申請に関しても言えるが、現代の日本において物理的に限定された機関に足を運び処理を受けるというのは時代に合っていないといえる。今回はその細かな不便さから生まれた不祥事に感じる。
(記事より抜粋)
マイナンバーが流出してしまった男性は、今後、自治体に番号の変更を求め、申請する意向。
FNNの取材に、ダンクは、「関係従業員の皆さまに、ご不安とご迷惑をおかけしたことについて、深くおわび申し上げます」とし、鳥貴族は、「個人情報の管理について、各加盟企業に対して、再発防止に向けて、あらためて管理の徹底を進めております」としている。
この記事を書いた人
株式会社UPF
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